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坐骨神経痛を治す一番有効な方法

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<坐骨神経痛の患者さんの特徴>

① 腰に慢性的な鈍痛を感じており、おしりの辺り~太ももの裏側や外側に慢性的な鈍い痛みや鋭い痛みを感じている⇒急性腰痛症、慢性腰痛症、腰椎分離症、腰椎すべり症と診断を受けた患者さんに割りと多いパターンの坐骨神経痛。

② 腰にはそれほど痛みは感じないが、おしりの辺り~太もも・ふくらはぎの裏側や外側などに気になる嫌な痛みを感じている⇒腰椎椎間板症、腰部椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症と診断を受けている患者さんにとても多いパターンの坐骨神経痛。腰部ヘルニア・脊柱管狭窄症等で手術を受けた患者さんにも診られることが多い。


 

これまで多岐にわたる傷病を治療させて頂いてきたなかで、とりわけ「慢性的な坐骨神経痛の苦しみ」を抱え、ご来院いただいてきた患者さん達というのは非常に多かったわけです。

なかでも「寝返りが出来ないほどの酷い坐骨神経痛を抱えておられるGさん」のケースでは、ペインクリニックで数回痛み止めの注射を腰に打って貰い、尚且つそれでも日常的な生活にかなりの支障をきたすほどの痛みが残っていた為、病院から処方された「効き目の強い痛み止めのお薬」を一日に数回飲んだり、即効性のある座薬・鎮痛薬を入れても、「ほとんど痛みが変わらない」といった状況の中で横浜・多宝堂へとご来院頂きました。

Gさんのような「慢性的で酷い痛みを自覚している坐骨神経痛」へと至ってしまった要因を考察する中にあって、それと同時に「どのような施療を行っていくことで酷い痛みを早期に消失させることができるのか?」という命題に、これまでも多くの坐骨神経痛に関する症例の中から取り組んできました。

その上で、そのような酷い痛みを抱えてきた患者さんであっても「施療を行っていけば、必ず坐骨神経痛は消失していく。」ということが、施療の結果からまず言えるでしょう。

坐骨神経痛で苦しんでおられる患者さん達の多くは、まず整形外科病院を受診して、精密検査等を受け、その結果、「腰椎椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」、または「腰椎椎間板症」や「腰椎分離症・すべり症」等の診断を受けている場合がとても多かったのです。

その上で、こういった基礎障害を要因として「坐骨神経痛の症状が出ている」と医師から説明を受け、局注治療や投薬、または病院のリハ施設で電気治療等を受けている場合がほとんどだと思いますし、中には「腰の手術を受けたケース」もありますが、これらのような「医療機関における保険治療」をすべて受けてきたにも関わらず、「坐骨神経痛が治らない・良くならないような患者さん達」が、おそらく当治療院を訪ねていらっしゃった・・・そういうことになるでしょう。

さて、こういった患者さん達が抱えておられる「坐骨神経痛」というのは、ある面からすれば「異常感覚」や「神経過敏」とも言えます。その為に日常生活動作の中でちょっとした外部刺激を受けただけでも「おしりや足に激痛」を自覚したり、歩いたり体を動かさなくとも、常に「足のしびれ感覚」や「重だるいような感覚」を自覚している場合が多いものです。

そういった患者さん達は「酷い痛み」や「何とも表現のしようのない嫌な感覚、気になる感覚」といったものを訴えられるわけですが、これらの感覚は脳で感じているものですから、目に見えるような客観性があるわけではありません。要するに外から他人が見ても、痛みの程度というのは判断できないのです。だからご本人にとっては一番辛いものとなるのでしょう。

要するに「おしりや足の辺りに感じている痛みの辛さ」も「違和感」も個人的には実感としてあるけれども、いくら病院で検査を受けても、「痛みそのものを客観的に視認する」ことは不可能なわけですから、そうなると「その感覚のみを押さえ込む為に何とかしなければならない」ということになってきます。

そうなれば病院の先生は痛み止めの注射を腰に施したり、電気治療を行ったり、痛み止めのお薬を処方したり、まれに腰部の検査画像にヘルニアなどが見つかれば手術を行ったりしています。そのような方法でしか坐骨神経痛の治療法が無いわけですから、皆さんはそのような治療をひとまず全て受け入れている・・・そういうことになります。

しかしそれでも「酷い坐骨神経痛が治らない・・というのは何故なのか?」ここが一番重要な問題提起となってくるわけです。

そこで・・・そういった患者さん達が「あそこのハリ治療って効くらしいよ・・」という噂話などを聞いて、ここ横浜・多宝堂へと訪ねていらっしゃいますが、患者さん達の多くは、これまで「ハリ治療」を受けた事がありません。だから多くの方々は、「痛みのある部位にハリなんて刺して痛くないの?」「もっと痛みが酷くなるんじゃないの?」といった個人予測や不安をもちあわせてやってくることになります。本当はぜんぜん大丈夫なんですが・・(笑)

しかし一度ハリ治療を受けてみれば判ると思いますが、けしてハリ治療は「怖くない」のです。言葉を変えれば「痛みを感じている人ほど、ハリ刺激に対する感覚は鈍くなっているので、ハリ治療が心地よい。」と実感されて皆さんは驚かれているのです。ここがなかなか理解されていない部分になるわけですね。

だから酷い坐骨神経痛を抱えておられる方ほど、「ハリ治療は感覚的に優しく心地よい感覚の治療である。」ということになるのですが、酷い坐骨神経痛の出ている方ほど、痛みのある足をマッサージすると、たとえ弱い刺激であっても「通常以上に痛みを感じる」わけです。

坐骨神経痛をマッサージ屋さんに通って治そうと試みている方々にお聞きしてみれば良くご理解できると思いますが、それによって「大いなる誤解を生み出してしまう元凶となっている」と言わざるを得ないのです。

いいですか・・・坐骨神経痛はマッサージで治そうとすると「強い痛みを感じます」が、ハリ治療ほど「心地よく感じる」ので楽に治療を受けられるんですよ。ここをよく覚えておいて下さい。

何故?そうなるのかと言いますと、一つには神経痛の出ている○○神経領域の筋肉の状態にも一つの要因があるわけです。○○神経領域の筋肉は○○○を起こしていますから、マッサージ刺激に対して抵抗力が失われています。だから痛みを感じるのです。

しかしハリ治療は、まず○○○を改善するのに一番有効な治療法ですから、○○○が早期に改善されていくので、その後にマッサージを受ければあまり痛みを感じなくなっていきます。すると日常的に感じてきた酷い坐骨神経痛も同時に「感じなくなっていく」わけです。

ということは・・・「○○○を改善していけば、坐骨神経痛は早期に消失していく」ということになるわけですけれども、それでは○○○は「ハリ治療でなければ改善できないのか?」という問題も出てきます。他にもっと良い改善策や早期に改善できる方法は無いのか?ということです。

病院では電気治療や腰の牽引などを行っていますし、運動療法を取り入れたりもしています。マッサージや温熱療法を行う場合もあるでしょう。しかしあまり痛みが良くならない変わらないからこそ、こうして「ハリ治療を受ける」ために、患者さんがやってくるのですから、これまでも様々な治療を受けてきたわけです。それでも治らなかった坐骨神経痛が「ハリ治療」で治っている以上、それはやはり○○○に対しては「ハリ治療が一番効果を発揮できる」からに他ならない・・・そういうことではないかと思うわけです。

少し逆説的なご説明になりましたが、この○○○は手術では治せませんし、ましてや鎮痛剤を長期にわたって飲んでいれば、○○○はどんどん酷くなるばかりです。だからそのような治療を続けてきた方ほど、余計に坐骨神経痛が酷くなってしまった・・・そうとも推測できるのです。

私はGさんの症例から、この○○○を改善していけば、「坐骨神経痛は治る」と確信しましたが、もちろん、そのような要因以外で坐骨神経痛が酷くなっているような患者さん達もお見えになってきました。

たとえば・・・
腰のヘルニア除去手術を受けたにも関わらず、その後も坐骨神経痛が残っている方。
腰の脊柱管狭窄症で手術を受けたにも関わらず、その後も坐骨神経痛が残っている方。

もちろんこれらの方々の腰部の手術は、医師から「成功しています」と、そう説明を受けています。失敗ではなかったわけです。しかし坐骨神経痛だけは治っていないので、原因は「腰部の異常によるものでは無かった」か「脊髄レベルの問題があったから」ということでしょう。とにかく腰部の異常は手術で完全に治っているけれども、坐骨神経痛の問題は残されている・・・そういうことになります。

そしてそういった患者さんの特徴として一番に挙げられるのは、「腰にはほとんど痛みが無い」のです。しかし坐骨神経痛はあるのです。おしりから足にかけては痛んでいるのです。これが大問題なのです。

そういった患者さんの場合、もちろん坐骨神経痛の一要因として○○○が残されていますが、もう一つの重要な問題が残されています。それは○○と○○の○○性です。

このような腰部の手術を受けた患者さんの背骨や骨盤を外側から眺めると、ある特徴があることに気がつきます。前後・横方向から良く眺めてみましょう。間単に言ってしまえば、「○○」に特徴が認められるのです。

だからこのようなケースの患者さんの場合には、ハリ治療である程度まで痛みが消失しても、完全に消失させていく為には○○の問題も同時にクリアしていかなくてはなりません。そうでなければ神経痛が治ってからも再び再発してしまうことになりかねません。

手術を受けていない方の坐骨神経痛よりも、手術を受けた方のほうが治っていくのにやや時間を要するケースが見られたり、再発を繰り返すケースが多いのは、この○○の問題が根底にあるからでしょう。

そしてこの問題は、実は普段からの○○法や○○の持ち方にも関連性がありますから、もちろん改善させることは十分可能であると言えます。要は患者さんの○○を変えればよいだけなのです。

最終的には○○を安定させる為に、○○の強化をコンディショニングとして日々の生活で取り入れていけば、腰痛や坐骨神経痛を再発させずに生活を営んでいくことが出来ます。ただし、まず坐骨神経痛を鎮める為にはハリ治療を先としなければならないということです。そうすれば次のステップとしてコンディショニング法を早い時期から行えるようになっていくわけです。

いずれにしても、まず「坐骨神経痛にはマッサージ療法よりもハリ治療の方が痛みの改善には有効であり、心地よい感覚で治療を受けられる。」ということであり、外科手術を受けた方で坐骨神経痛が残っている方においても、ハリ治療は等しく有効であり、その上で○○を改善していけば、その後に良い状態が長期に渡り維持されていくことになるわけです。

今日は坐骨神経痛とハリ治療の有効性についてやそれらに関連する私的考察(○○○等はもう少し確証が出た際、いずれ明確にしたいと思います)について少し触れさせて頂きましたが、坐骨神経痛を抱えておられる皆様の一助となれるよう、今後も様々な角度から坐骨神経痛に関する考察を続けていきたいと考えております。それでは。(by院長)