五十代女性の膝の上部や内側部の痛みの原因と治療

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疲労が長引くことで筋肉が硬く縮こまり筋力低下を引きおこす

今日は50歳代女性の膝の上部や内側部の痛みに関して、治療経過をもとに少しお話をしてみたいと思います。

膝関節を守っている筋肉には、大腿四頭筋(太もも前面部の筋肉)や大腿二頭筋(太もも裏の筋肉)、それから内転筋群や半腱半膜様筋(太もも内側の筋肉)や大腿筋膜張筋(太もも外側の筋肉)などがあります。

このうち特に太もも前面の筋肉(大腿四頭筋)は膝を伸ばす為に使われる筋肉で、自分の体重を支えている重要な筋肉です。しかし平均的にみても女性は男性よりも筋力が弱く、50歳代になりますとホルモンの関係で筋肉が更に衰えやすくなっていきます。

膝の上や内側の痛みを訴えて起こしになった50歳代・女性Dさんのケースでは、この大腿四頭筋の筋力低下が著しく、慢性的な膝関節への負担から「関節炎症状」も認めました。

日頃から「立ち仕事をしている時間が長い」という要因もあったようですが、体重を支えている大腿四頭筋に疲労を起こし、更に疲労が長引くことによって筋力が低下しながら最終的には筋肉の拘縮へと陥ってしまったのでしょう。Dさんの太もも前部の筋量は明らかに減っていて、ご自身の体重をしっかり支えられる状態ではなかったのです。それが膝関節の痛みを発生させていった経緯ではないかと思います。


筋肉が衰えると関節をしっかり動かせなくなる

Dさんのように太もも前部の筋肉が弱ってしまうと、膝の関節をしっかり動かせなくなり、膝の関節そのものに負担がかかって慢性的な炎症をおこすことがあります。Dさんの膝は腫れており明らかに炎症を起こしていましたが、このような状態が二ヶ月ほど続いている・・・ということでした。

このように膝の関節に炎症が生じていると、膝を完全に曲げることは出来ず、もちろん正座をすることなど出来ません。だから日常生活でもかなり不便でしょうし、スポーツはゴルフをプレーされてきたようですが、膝が曲がらない状態だとプレー中にボールを拾い上げる動作が上手く出来なくなってしまいますので、好きなゴルフにもなかなか行けなかったようでした。


関節軟骨・半月板・靭帯に異常が認められない膝の痛み

念のため、整形外科でも精査を受けて貰ったところ、関節軟骨部、靭帯部、半月板等の異常は認められず、関節リウマチなどのような内因性の疾患も無いご様子でした。

Dさんは特に膝の上や内側に痛みを訴えておりましたが、それは関節炎によるものと、太もも前部の筋肉(大腿四頭筋)の長引く疲労から筋力低下がおこりはじめ、その結果、日常生活で普通に動いているだけでも膝関節への負担でストレス痛を感じていたのです。また硬く萎縮した太もも前部の筋肉は血流が悪くなっているため、発痛物質が膝の上部付近にも停滞していたのでしょう。そういうことで痛みの要因である、「大腿四頭筋の筋拘縮」や「関節炎」に対する治療をまず行っていきました。

治療後、日常生活の中では膝のサポーターを着用して貰い、特に歩行時の負担を減らして貰います。また薄いテープを膝周囲に張ったり、痛みを感じている部分に皮内鍼を入れておくことで治療効果がある程度持続していきます。

Dさんは治療を数回受けた後に、「久しぶりにゴルフへ行ってきました。」と初めて私に笑みを浮かべてくれました。やはり好きなスポーツを続けられることは何にもまして嬉しいことなんでしょうね。そのようなお言葉をいただけたことが何より一番嬉しいことでした。

一般的に中高年層の女性では変形性膝関節症による膝の痛みが半数を占める・・・とも言われておりますが、Dさんのように器質的な異常や内因性の問題が全く認められなかったタイプの方では、このようなパターンで膝に痛みを訴えていらっしゃる方がとても多いのです。


太ももの筋肉が弱くなってしまう要因とその解決法

「太もも前の筋肉の弱化」が起こる要因には、まず女性であれば年齢的にホルモンを要因として起こってくる場合もある・・・ということ。また長時間の立ち仕事など日頃からの下肢への負担で筋肉に疲労がたまって血流が悪くなって起こってくるケースがある・・・ということになるでしょう。

運動不足でも運動のし過ぎでも膝に痛みが生じてくるケースはありますが、やはりバランスを考えた運動を心がけるということが大切ではないでしょうか。

また定期的なスポーツマッサージを受けたり、下肢の筋肉の疲労を取り除いておくだけで、膝を良い状態に保つことにつながって、膝関節痛の予防にもなります。日頃から少しずつでも良いので膝の屈伸運動を行い、太もも前後の筋肉をしっかり伸ばしたり縮めたりして筋肉の萎縮を未然に防ぐことは一番大切になるでしょう。

また体重が1kg増えると膝には2kg分の負担が増す・・・ということですが、ウエイト・コントロールに関しては私自身も耳が痛くなるのですが、その辺りもイメージとして頭の片隅にとどめておく必要がありますね。

「正座は膝に良くないですか?」というご質問をたまに受けることもありますが、膝に痛みが無ければ正座は太もも前の筋肉を伸ばしますし、ストレッチ効果もありますから問題ありません。ただし正座を長い時間行うと、「太ももの後ろ側の筋肉」は縮まった状態になってしまうので、正座の姿勢から長座の姿勢に変えて、太ももの後ろ側の筋肉をしっかり伸ばしておくことが大切です。

太ももの筋肉がしっかり伸びて縮むことが出来る・・・そうすれば膝の関節もしっかり曲げられるし伸ばすことが出来ます。「膝の屈伸運動」を生活の中に上手に取り入れながら、ぜひ膝のコンディションを良い状態に保って頂きたいと思います。

今日は膝の痛みに関してお話させていただきました。(by院長)

医療界の異端?・・・放たれた言論の影響力

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ガンには本物のガンとガンもどきがある・・・という近藤医師の言論


元慶應大学病院・放射線科の医師である近藤誠先生は乳癌における乳房温存療法のパイオニア的存在ですが、その近藤先生の著書を私は数年にわたって読んできました。

その中には医者に殺されない47の心得なる過激な題名の著書があります。そしてその内容たるや今までの医療界の常識が根底から覆ってしまうほどの大きな影響力のある内容でした。

その内容はというと、「ガンの早期発見は早期治癒には結び付きません。本物のガンであれば発見された時点で実は身体のどこに転移してもおかしくないからです。いわゆるガンと言われているものには2種類あって、『本物のガンとガンもどき』がある。早期発見されるガンは「ガンもどき」の可能性が高い。ガンもどきは元々転移するようなガンでは無いので本来は切る必要がありません。しかし日本ではすぐに切ってしまう。またもし本物のガンが見つかって、それを切っても本物のガンだから必ず転移します。だから本物のガンを患ってもガンを切らず抗癌剤もやらない方が本当はかえって長生きできるんです。抗癌剤をやれば命は確実に縮まるし苦しむことになるからやらない方がいいんですよ。」といった内容や、「血圧や血糖値を薬で下げてしまうと、確実に寿命が縮まるというデータがあるんです。」などなど・・・こんな事を大々的に書いてしまって大丈夫なんだろうか?という思いがまず過ります。

そして近藤先生のお話がもし本当だとすれば、私達国民はこの日本の医療というものをどのようにとらえ、そして有効に活用していけば良いのでしょうか。また真に人間の為の医療へと改革していく為に、私達が出来ることは一体何なのでしょうか。


血圧を下げる薬、血糖値を下げる薬の副作用の問題

私のところに施療を受けにいらっしゃる患者さんの中には、糖尿病で血糖値を下げる薬を日々飲んでいらっしゃったり、高血圧だと診断を受けて降圧剤を日々飲んでいらっしゃる方もいます。

そうすると当然の事ですが、施療前に血圧を計測し、施療後にもう一度血圧をはかります。

「高血圧」と診断を受けているその患者さんの血圧を施療前に測ってみると、「上が128、下が78」でした。そして施療直後にもう一度血圧を測ってみると、今度は「上が117、下が73」になっていました。

私はその患者さんに、「○○さん、この数値だったら正常値もいいところですよね。けして高血圧なんかじゃありませんよ。」そう言いました。するとFさんは、「今日の朝、ちゃんと降圧剤を飲んできたからね。薬も効いてるんだろうな。」と言われました。

さてさて・・・近藤先生いわく「降圧剤によって血圧を下げるという行為は宜しくない。血圧が高くなるのは、全身に汲まなく血液を送りこむ身体の働きであるから、その自然の働きを人工的に弱めてしまうと身体が貧血のようになってフラフラしたり、脳にしっかり血液が行かなくなるから認知症にもなりやすい。」と言われているからといって、私は医者では無いので「Fさん、降圧剤は飲まない方がいいですよ。」とは死んでも言えない立場にあります。しかしFさんの足がふらつきがちな姿を見ていると、私の頭の中では「やっぱり降圧剤のせいなんじゃないのかな?」という疑問がふつふつと湧きあがってくるわけです。

歳をとって身体が老化してくれば動脈も老化現象によって硬くなっていきます。すると血液を身体の末端部へと送り出す力がだんだんと衰えてきます。しかし身体は脳や手足の末端部まで血液を送り続けなくてはならないので自然と血圧を上げることになるわけです。

それなのに血圧降下剤で無理やり血圧を下げる・・・ということは、血液が脳にしっかり届かなくなったり、手足の末端部まで届かなくなったり、内臓に血液が届かなくなるという現象が生じてくることになる・・・。こうした血圧降下剤の身体に対する影響(副作用として)として、虚血性心疾患(狭心症、急性心筋梗塞など)、脳梗塞、認知症、頭痛、咳(せき)、冷え、めまい、関節炎、精力減退、性的不能などなど・・・多岐にわたるものが挙げられています。


しかしFさんが降圧剤を飲んでいるからといって、今すぐに酷い副作用が出てきて命の危険にされされてしまうような状況でもないようですから、やはりご本人の意思に委ねるべき問題だと私は捉えているわけです。


高血圧の新たな基準値は「147以上」に改変?

昨年、日本人間ドック学会では、「新たな健診の基本検査と基準の範囲」とした報告書をまとめ、血圧の基準値が引き上げられました。これまでは130以上であれば高血圧と診断され降圧剤などを病院で処方されていた状況のようですが、『147以上が高血圧と診断される』ことになったわけです。

降圧剤を病院から処方されている患者さんの中には、常に飲んでいるわけではなく、何となく血圧が高いような感じがするときにだけ薬を飲んでいる・・・というパターンの方では、数日間降圧剤を飲み続けていると、胃に不快感を感じて食欲が落ちてきたり、頭痛がする・・・という症状を訴えられる場面がありました。

そしてFさんのように降圧剤を常用されているパターンの方は、どちらかというと足元が何となくフラフラしていて、平衡感覚が悪くなっている様子もうかがわれますし、足の末端部にシビレ等の感覚異常を訴えられることもあるわけです。

私は近藤先生のお話を基にして、これらの副作用と思われる症状に関して推測してみたのですが、降圧剤によって血圧を下げることで、全身の血液循環が悪くなってしまい、胃に血液がしっかり届かなくなったが故に胃部の不快感や食欲減退が発生したのではないか?また頭部へ流れる血液循環が阻害され脳が酸素不足になってしまい頭痛が生じたのではないか?

またFさんのように足がフラつき、足の末梢部にシビレの症状が出てくるのは、やはり血液循環が阻害されてしまって、平衡感覚を司っている三半規管が正常に機能しなくなっており足がフラつくのではないか?また身体の末端部までしっかり血液が流れておらず、それが原因で足の指先にシビレが生じているのではないか?というものでした。

はたして・・・・これらが近藤先生の言われている、『降圧剤の罪』によるものであるならば、私達施療家としては、どのような形で患者さんに対応するべきなのでしょうか。

医師では無い者が「この薬は飲まない方が良いですよ。」とは絶対に言えません・・・というよりも、それは法律違反になってしまうからです。しかし医師である近藤先生は「降圧剤は製薬会社が儲かるだけで、患者にとっては何の得も利も無い。」と言われているわけですから、一般社会人としては、有耶無耶には出来ない・・・ということになるわけです。これは抗癌剤にしてもそうですし、ガン切除術にしても同じことです。


亡くなった患者さんのガン闘病と近藤医師のガン理論

実際、大腸ガンを患ってしまった患者さんの中には、常に『腰痛』を訴えておられた方がいらっしゃいました。そして「わずか1センチに満たない腫瘍を摘出」された後に、その患者さんは術後3カ月を経ないうちにどんどん元気になりました。腰痛もほぼ消失しました。

「昨日はステーキを食べたよ。」

患者さんは嬉しそうにそんな話をしてくれました。

しかし数ヵ月後、何度か腸閉塞が生じてしまい入退院を繰り返した後、腫瘍マーカーが上昇しているということで再検査を受けることになりました。その結果、「肺にガンが転移しているので、新しいタイプの抗癌剤治療をやりましょう。」ということになったそうです。

そこから1年を経ないうちに、実はこの患者さんは亡くなってしまいました。

私はその患者さんが亡くなる直前、入院している大学病院の病室に訪れマッサージをしました。

「ずっと足が冷えててしょうがないんだよ。腰も背中も痛いんだ。悪いけど頼むね。」

その患者さんの体格は元々逞しい身体でしたが、抗癌剤治療を始めてから徐々に痩せ細ってしまって見る影もありませんでした。ご家族のお話では、食欲が全く無くなってしまい栄養剤を胃に流し込んでいたそうですから、それだけ痩せてしまったのも無理はなかったのでしょう。


ガンは放置した方が長生きできる?・・・という近藤医師の言論

そのようにして、私にとって身近な存在だった患者さんご自身の体験から判断しても、大腸ガンを切除したこと、またその後に一時的には体調が良くなったものの結果的には肺にガンが転移してしまったこと。そしてその肺ガンの治療において抗癌剤を用いることで食欲減退が生じ痩せ細ってしまったこと。最終的にその患者さんは抗癌剤を途中で拒否したにも関わらず、病室で亡くなってしまった・・・という姿を私自身拝見してきましたから、近藤先生のお話がリアルな物事として感じられる立場だったわけなのです。

「もしガンを切っても、本物のガンであれば結果的に転移するし、もしその転移したガンに対し抗癌剤で治療を行えば、身体は弱ってしまう。そしてその結果の後に、命の時間は縮まってしまうのではないか?」

これが私自身、身近な患者さんを通して実感してしまったことであり、また近藤先生が著書で書いている内容とほぼ合致してしまった・・・・ということになります。

おそらく・・・こういった事柄をご自身の身の上で体験されている方が世の中には相当数存在しているのではないかと思いますが、はたしてガンはやはり切らずに放置した方が良いのでしょうか?そして抗癌剤は絶対にやるべきではないのでしょうか?

この日本という国で癌を日々治療なさっている多くの医師がいらっしゃると思います。きっとその多くの医師の方々の中には、近藤先生の言論に対して異を唱える方々も沢山いらっしゃるかもしれませんし、そもそも薬は元々毒性をもち合わせているわけですから、その毒性を如何に調節しながら病気を治癒させていくのか?という道はまだ残されているのかもしれません。

しかし現時点までの日本人の死因統計を見ても、ガンによる死亡者数は全く減っておらず上昇を続ける一方で、ガン三大療法を推進してきたこの国の医療の現状を繋げるならば、近藤先生の理に分があることは明白ではないか・・・と感じてしまいますし、それは身近な方を通して、そう思うに至る経過があったからに他なりません。

その上で、なかば医療界の異端とまで言われている近藤先生のお話の内容を全て知っていたとしても、やはり病院へ行って高血圧と診断が出れば降圧剤、糖尿病になれば血糖値を下げる薬を処方されるでしょう。その薬を飲むのも飲まないのも、私達がどちらの論を信じ、どちらの理が正しいと思うのか・・・ということになるかもしれません。

「この薬を飲んでいれば健康でいられる。」

それが正しいことであり、薬を信じていれば、その方はお薬を飲むでしょう。

「この薬は一次的に症状は緩和するかもしれないが、寿命を縮めるものだから絶対に飲まない。」

そのような論が正しく、今 目の前にある薬を疑えば飲めないかもしれません。

そして目の前にある薬を飲んだ人も飲まなかった人も、その後の経過が良い方に向かったのか、それとも悪い方へと向かったのか・・・・それだけは真実であり、どちらの論を用いれば多くの人々が幸せな暮らしを営めるのかという問題を大きく左右していくのかは、それこそが今後の医療界の大きな責任でもありますし、本来の政治の大きな責任ではないかと思っています。


健康診断やガン検診、予防ワクチンは無駄である・・・という近藤医師の言論

近藤先生の言論の中には、「前立腺がんのスクリーニング検査であるPSAで見つかった前立腺がんは9割以上、マンモグラフィ(乳房X線撮影検査)でしか発見できない乳がんはほぼすべてが『がんもどき』です。転移しないので手術などの必要はありません。」といった内容や、「子宮頚ガンの予防ワクチンは無意味」であるとか、「乳癌を早期発見する為に行われているマンモグラフィ検査は外国では既に行っていない国もあるくらい本当は意味がないこと。」といった内容があります。

また「フィンランドの中年管理職を対象とした試験で、健康診断で値が異常だった人に高血圧や高血糖の薬を出したグループは、何もしなかったグループより15年後の死亡率が46%も高くなったというデータがあります。」とも・・・おっしゃっておりますが、今まで行われてきた私達が受けている健康診断そのものが本当に無意味で、反対に弊害の方がより大きいのか?という疑問が浮かび上がってきます。

しかし日本の国がそれらの補助を行っている以上、もしそれが本当であるならば、国の税金や医療費が無駄に使われている・・・ということになります。また近藤先生の言われているように健康診断を受けたりしてガンが早期発見されることで医療行為を受けて寿命が逆に縮まってしまうのであれば、この日本の国の医療は本末転倒なことをやっている・・・ということになってしまいます。


「医療を信じる心」さえ左右しかねない重大な問題提起

「子宮頸がん予防ワクチンは絶対に受けなければならないものですか?」という質問に対して厚生労働省は、「法に基づくワクチンの接種は強制ではありませんが、一人一人が接種することで、社会全体を守るという側面があるため、対象者はワクチンを接種するよう努めなければならないとされています。実際に予防接種を受ける際は、ワクチンの有効性とリスクを十分に理解した上で、受けるかどうかご判断ください。」と返答しているように、最終的には予防ワクチンを受けるかどうかを個人の判断や意志に委ねています。

しかし医学的な知識の全く無い人々が、「この年齢になったら予防ワクチンを無料で受けられますよ。」といった内容で通知を受け取れば、「この予防ワクチンは受けておいたほうがいいんだな。」と思うのではないでしょうか。実際にうちの娘もそのようにして予防ワクチンを受けています。今のところ副作用のようなリスクは表出していませんが、近藤先生の論を目にしてからは気が気ではありません。氏の言論はそれくらい医療を受ける際に影響を及ぼされる内容だからです。

今日は医療関連のお話の中から、医師であり癌(ガン)のセカンドオピニオン研究所を渋谷で開かれておられる、近藤誠医師の言論について、身近な場面から少しお話を繰り広げてみました。

さて・・・みなさんがこの近藤先生の論を目に耳にすれば、一体どのような事を感じられるでしょうか。私自身は身近な患者さん達の健康を大きく左右し、また「医療を信じる心」さえ左右しかねない重大な問題提起をされているのではないかと思いますし、今後の医療界の動きもしっかり見極めていく必要性があるのではないかと私自身は考えるに至っております。


<参考Web>

健康診断やがん検診は受けてもムダ!
あの近藤誠医師が女性の医学で男性にも警鐘


「近藤ガン理論」はどこまで正しいか?



<ブログ記事>

東洋医学の気血水論による各病態

高血圧・低血圧を改善する鍼治療の手法と体感

治療を受ける効果的な時間帯は?


プロ野球メディカル・トレーナーから地域の治療院・開業へ

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私がメディカル・トレーナーとして日本ハムファイターズに入団したのは、年号が「平成」になってから僅か数年の頃です。

年齢で言えば専門学校を卒業してから2,3年を経たくらいの頃でしたので、まだまだ経験も浅く、多くの課題を抱えながらの毎日を過ごすこととなりました。

日本はバブル経済が崩壊し、長らく景気低迷を続けていく「入り口のような時期」だったこともあるのか、私が入団してから数年後には日本プロ野球界でも様々な変節がありました。

ドラフト制度やFA制度の問題、1リーグ制提起問題、球団売却など、様々なプロ野球界の問題や出来事を内側から見つめながら、私は裏方として仕事を続けていました。

その後、ファイターズが身売りされることも無く、最後まで同一球団で仕事を続けることが出来たことはもちろん幸運なことでしたが、何よりもチームが2006年に日本チャンピオンになったことは、私にとって最大の幸運だったのかもしれません。

何しろ入団当初は万年Bクラス、パリーグは西武ライオンズの黄金期でした。

私は数年間ファーム専属トレーナーから経験させていただき、名将・上田監督就任の際、1軍専属トレーナーに転属することとなります。

パ・リーグにはあの怪物・松坂投手が西武ライオンズに入団、オリックス・ブルーウェーブには首位打者イチローが。そして近鉄バファローズの野茂投手はメジャーへと移籍しました。また九州・福岡には世界の王さん率いるダイエー・ホークス(現在はオーナーが変わってソフトバンク・ホークスとなりましたが)には、秋山元監督や現・工藤監督といった名選手達も在籍しており、話題性には事欠かないくらい素晴らしい選手達がパリーグの野球を盛り上げていた時代です。

日本ハム・ファイターズは「ビッグバン打線」の呼び声も高く、試合前半に5点差が開いてしまっても、打線が爆発すればすぐに優位に立てるほど爆発力のある打線に成長。名球界入りした田中幸雄選手や小笠原道大選手を筆頭に、片岡選手、ウイルソン選手といった強打者揃いのファイターズはリーグ優勝戦線へと導かれつつありましたが、2度のチャンスを逃してしまいます。それは今から約20年前の1996年、1998年のお話です。

その間、今でも記憶に残っている出来事があります。それは打者への頭部デッドボール(死球)やピッチャー・ライナーが投手の顔面を直撃する・・・といったような危険な状況です。内野手の顔面にランナーがぶつかってしまい、内野手の片側の眼球だけが全く動かなくなってしまった・・・なんていう出来事もありましたが、とにかくそういったアクシデントの際に「トレーナーとして適切な対応を行う」ということは最も重要な任務ですから、そういった危険な状況のことだけは今でも鮮明に覚えているし、一生忘れないでしょうね。

トレーナーというのは常にチームに帯同しています。今日は福岡で試合、明日は神戸、そして5日後からは東京、その後は千葉、埼玉・・・と年間を通して120試合(現在は140試合以上)が組まれていますから、仕事以外に移動・移動の日々となります。新幹線、飛行機、大型バス、タクシー、地下鉄、また自宅からは自家用車を使って直接球場入りすることもありますが、そうやって様々な交通機関を使って移動を繰り返しています。

たとえば北海道の札幌ドームから神戸で滞在するホテルへと移動する場合には、まず札幌ドームから大型バスで千歳空港まで移動します。そして千歳空港から飛行機に乗って関西国際空港へ到着。関空から神戸のホテルへは再度大型バスで移動。その間、空港での待ち時間を含めれば約5時間程ですが、札幌ドームのデーゲームが終わって午後6時過ぎに球場を出発すると神戸のホテルへと到着する頃は午後11時過ぎです。

ですからそういった移動時間を含めれば、プロ野球選手達も関係者もシーズン中は拘束時間が非常に長くなるので、「自分の家族と一緒に生活する時間は短くなる」と、そういうことになるわけです。またシーズン中は連休などは全くありませんから、家族と一緒に旅行に出かけることなど到底出来ません。全部日帰りドライブです(笑)

長男がまだ2、3歳の頃のエピソードですが、仕事に出かける際に「また来てね。」と言われたこともあるのですが(苦笑)、それだけ自宅に居られなければ、子供から外部者として扱われても仕方が無いくらい、外で仕事をしていたわけですね。ですから反対に言えば、チームの選手達や関係者達は「大きな家族」のようなものでしたから、そういった面で言えば、酸いも甘いも全部が全部共有出来たのではないかと思うわけです。

そうやって思い出話をしても、今は地域の治療院の院長として仕事をしておりますので、随分と生活様相も変わりました。何しろ自宅に帰らない日はほとんど無くなり、朝御飯も晩御飯も家族と一緒に食べていますし、たまに旅行へと出かけることだってあります。

体の大きいプロ野球選手たちの怪我の治療やスポーツマッサージでケアを施すことも少なくなりましたが、今では小学生から大学生・社会人の野球選手の方々を治療したりケアする日々に変わりました。また地域のご高齢者が毎週治療院にやってきては、身近な生活の話題で盛り上がったり、ご家庭の主婦の皆さんからは育児中のお悩みもよく耳にすることとなりました。

また近くの公園で高校球児とキャッチボールをしては投球フォームの話をしたり、体幹トレーニングやランニングについてお話をすることもありますが、先日、知人から誘われて岸根公園でナイター草野球に参加させて貰い、ピッチャーで1イニングを登板して何点も失点してしまい非常に申し訳なく思っている次第なわけですが、そうやって自分で野球をプレーすることによって野球というスポーツの大変さや面白さを肌で実感することもあります。

多くの皆さんとのコミュニケーションの中で私自身のやってきた仕事は地域の中で根付くことが可能になったのだと思いますが、今後も様々な形で皆さんとの交流を築きながら、皆さんの幸せの為に仕事を続けられることが私自身の一番の望みです。

ここでは詳細は省かせていただきますが、今後の10年は野球選手達は元より地域の皆様、また遠方からお越し下さる皆さんにとっても、更に価値的な時間となるように・・・・そして私自身の大きな夢をここから更に実現させていくことが皆さんのお役に立っていくことだと強くそう信じて日々の仕事に汗を流しています。

なかなかブログ記事の更新もままならないことも多くなりましたが、ここへおこし下さった皆さんが毎日の生活を笑顔で過ごして下さること・・・それが私の大いなる望みとなっています。

今日はトレーナー時代から治療院開業後に至るまでのお話でしたが・・まだまだお話は尽きないので改めてまた機会があればここで何かお話をさせていただきたいと思っています。それでは。(by院長)

鴨川市営球場とプロ野球キャンプ

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ここは千葉県鴨川市の海岸沿いにある関東では有名な鴨川シーワールド。

イルカやシャチのショーをこのようにして見せてくれますから、小さなお子さんを連れたご家族が沢山やってきます。

ここ鴨川シーワールドの目の前には温泉旅館「鴨川館」がありますが、実は日本ハムファイターズのトレーナー時代には、その旅館に宿泊をしながら秋季キャンプの為に毎年滞在していました。

その鴨川館の一部屋(二部屋だったかな?)をキャンプ中は貸切にして、トレーナー・ルームとして使わせて貰っていたんですね。部屋からは鴨川シーワールドが目の前にありましたから、午前中に観光バスが沢山訪れてくるところをよく鴨川館から眺めていたものでした。

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当時、ファイターズが鴨川キャンプをはっていた場所は「鴨川市営球場」というスタジアム。

現在このスタジアムは千葉ロッテマリーンズがキャンプ地として使用しており、ファイターズは沖縄の名護や国頭村でキャンプを行っていますが、私がファイターズのトレーナーになったばかりの頃は、2軍専属トレーナーで春・秋共にキャンプ地は鴨川で行われていましたので、ここへ訪れると何故か故郷に帰ってきたような感情を抱きます。

鴨川は南房総なので割と温暖だと思いますが、やはり2月のキャンプインはとても寒かったですね。たしか雪が降ったこともあったと記憶しています。まぁ秋のキャンプは11月なので、それほど気温が低くなるようなことは少なかったと思いますが、4時半には空が暗くなってきてボールが少し見づらかったような記憶が蘇ります。

この鴨川市営球場で強烈に記憶に残っているのは、たしかジャイアンツの阿部選手がまだ大学生の当時、ファイターズの秋季キャンプに参加してメイン球場でフリー・バッティングを行っていたときにファイターズの選手達よりもボールを遠くに飛ばしていて、「この選手は将来絶対に凄い選手になるな。」と感じたことでしたね。もちろんダルビッシュ選手がブルペンでピッチングを行ったときにも、当然そのような気持ちを抱いたわけですが、この鴨川市営球場には沢山の思い出が詰まっていて私の故郷のようなスタジアムですね。

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鴨川市営球場のブルペンも今はこんなに立派になって人工芝が張られていますが、昔は全面土だったんですからね。選手達の練習環境もこうやって整備が整っており、今のプロ野球選手達は本当に恵まれた環境の中で練習が出来て幸せですね。


それから選手達がメイン球場からサブグランドや室内練習場へと移動する際には、「電気カート」も使われていましたが、そんなの昔はありませんでしたから(笑)

バットやグローブや着替えをバッグに入れて肩に担いで自分の足で移動してましたよ。それが当たり前だったんですからね。それに日が沈んでボールがよく見えなくなる時刻まで個人練習に明け暮れていて、それが終わってからトレーニング・ルームへと移動してましたから、宿泊していた鴨川館に帰る頃には、すでに日が暮れていたんじゃないかな・・。

とにかく秋のキャンプは若手選手達にとって「地獄のような日々」だったんじゃないかと思いますよ。それくらいハードな練習をするのが、いわゆるプロ野球の秋のキャンプだった・・・というのが昔のセオリーだったんじゃないかな?もちろん今は量より質で行われていると思いますけどね。

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ほとんどの選手は午後4時過ぎには球場を後にしてましたが、こんなに日が明るいうちにメイン球場から選手がいなくなるなんて、昔じゃあり得ませんでしたからね。10年前とはプロ野球も「変わった」ということなのかな。

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アクアラインの海ほたるから綺麗な富士山の夕景。

鴨川市まで横浜からだと車のナビ検索をすると所要時間は約2時間と出ていましたが、実際は1時間40分です。車が空いていれば、もう少し早く到着出来ると思いますが、関東で行われているプロ野球のキャンプ地の中では、鴨川が一番近いんじゃないかな?是非、一度足を運んでみては如何でしょうか。プロ野球選手達のキャンプでの技術練磨の姿が間近で見ることが出来ますよ。(by院長)

腰痛の実像・・プロ・スポーツの現場を通して感じてきたこと

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一般の方々も良く目にしている腰痛・・・それは一般的に「ギックリ腰」と呼ばれているものではないでしょうか?このギックリ腰を西洋医学的に説明しますと「急性腰痛症」とか「筋・筋膜性腰痛症」ということになります。急激に襲ってくる腰痛は激痛を伴い、その場で崩れ落ち立っているのが辛いといったような状態になります。運搬業の方や職人さん、主婦やサラリーマンなど・・日々労働や家事で背中や腰に疲労を伴っている方々によく訪れるようですが、もちろんその腰痛の原因となれば様々なものが挙げられます。

プロ野球の選手達も、このようなギックリ腰になってしまう人達が沢山存在しましたが「筋・筋膜性腰痛症」のような割と軽い障害の場合もありましたし「腰椎椎間板ヘルニア」のケースのように治るまでに何ヶ月も時間を要したような障害もあります。

ギックリ腰と一言で言っても、その原因となれば多種多様です。朝の起床時に「ギクッ」となった人もいれば、車の乗り降りで「ギクッ」となってしまった人もいますが、大抵は【朝 起きたときから、どうも背中の方に違和感があった】とか【前日から背中が攣るような感じがあった】とか前駆症状はあるものです。その時にはさほど痛みは無いので【そのままにしていた結果】・・・腰を痛めてしまったという経過が見て取れますが、もちろんスポーツ選手の場合には厳しい練習を行っている最中に激しい腰痛に襲われ動けなくなってしまったような人もいるわけですが、通常はそれほど多くはないケースでした。

そういう意味ではコンタクト・スポーツのように激しくぶつかり合うような状況が生じないスポーツであれば、外傷性の腰痛というのはそれほど多発するものではないということになります。

外傷性腰痛症のように【外力によって腰の筋肉や椎間板、または腰の骨を損傷】した場合は、交通事故のようなもので一般的な腰痛の起因としては確立は低いものでしょう。

一般の方やスポーツ選手に置き換えても、体幹筋群(股関節、骨盤、脊柱を支えている筋肉群)が有る程度しっかり機能していれば、腰痛はそう簡単に起きないということになってきますが、一般の方々の場合には反対に、このような【体幹筋群の弱化】や【姿勢の悪さ】【体の使い方の不適応】【蓄積され過ぎた疲労】が起因となることが多いと思います。

特に運搬業や職人の方は【腰部に関する過加重】や出産後の女性なら【骨盤の偏位】や【乳幼児を日々抱っこする際の腰への繰り返された負荷】など・・・起因は様々な生活の中の【自然発生的な負荷】によるものではないかと考えられます。

患者さんから「腰が痛いんですが・・」と訴えられても、痛みが起こるには様々な原因があることをまず考えなくてはなりません。内科的な疾患・・・つまり腎臓結石や糖尿病、または悪性腫瘍などでも【腰痛】は発生しますから、腰の痛みを沈めていく施療を行う場合の判断というのは、患者さんをただ外から見ただけでは簡単に原因を特定できない場合もありますから慎重に行われるべきでしょう。

ただしその患者さんの【痛がりかた】や【痛みの出る姿勢】それから【どんなときに痛みがあるのか】という情報分析からおよその判断がつく場合も当然あるということになりますが、ある一定の期間、施療を行っていくうちに痛みの質に変化が現れることもあります。ですから初めに既往症や現病歴、それからクライアントさんの体質的な問題や年齢などを考慮してから施療を進めていく事が必要です。

ただのギックリ腰だと思って整体治療を何度も受けたり、骨盤の牽引などを受けていたけれど、その後も痛みが全く引かず、それどころか更に痛みが日に日に増して悪化している・・・そういうケースだって沢山あるわけですから、施療する側は最低限押さえていくべきポイントを押さえていくことをまず一番初めに行っていく事が大切なのです。それが技術を過信し過ぎない・・・ということになります。

そういうことからもクライアントさん自身も腰痛が発生した場合には、それをただの【ギックリ腰】だ・・・という風に自己判断しない方が良いのではないかと思います。

プロ・スポーツの世界で数ある腰痛のケースを見てきた中でも、軽度の腰痛以外は西洋医療機関でまず【レントゲン検査】を受け、腰の骨の状態を確認して貰うことがありました。また【MRI検査】を受けて脊柱(背骨)の椎間板の状態や腰の周囲の筋肉の状態をきちんと確認して貰ったりして、それでも判断がつかないようであれば【骨シンチ検査】などを受けて患部の炎症徴候などを確認して貰うこともあったのです。

このような詳細な検査情報から腰痛の原因を判断していくことは、選手の現場復帰がどの程度かかるのか?ということを判断する為でもありますが、何故なら軽いギックリ腰程度なら3日から遅くても10日間程度の施療やリハビリで簡単に治ってしまうことが多いのですが、もし腰椎椎間板ヘルニアと診断されれば2ヶ月から半年以上もかかることがあるわけです。ですから腰痛の真の原因によっては、治る見込みの期間にも幅が出てくるわけで我々が日々施療を行う中である程度の期間で治っていくものもあれば、治る期間が長期化してしまうものがあるということからも、その必要性を重視してきたからなのです。

しかし医学的検査によって得られた情報(検査した撮影像)からも全く判断がつかないような腰痛が実際にはあって、そのようなときには【心因性腰痛】と診断が付く場合もあります。西洋医学でもこの辺りを説明するとなると【腰背筋等の機能不全】といったような、やや曖昧な表現に成らざるを得ないということもありますが、要は【腰の周辺の筋群がちゃんと機能していない】ということによる腰痛と言う訳です。

この【心因性腰痛】は、精神的ストレスが原因で発生していると言われています。【痛み】そのものは他者には見えないし、触(さわ)る事もできません。西洋医学では痛みを数値にして表す検査はありませんから、神経的な痛みを視認して確認する事は不可能です。レントゲンにもMRIにも異常が無い腰の痛み・・・これはドクターも治療の施しようがありません。

このように痛みを訴える本人が実際に【痛み】を感じていても、病院などの検査で異常が無ければ、治療の施しようが無いわけで、このような腰痛症こそが一番医療機関でも対応が遅れている分野であり、最も治し辛い障害となっているようです。ある本の内容によると、このような心因的ストレスから発生している腰痛の原因とは、内面的な感情の中に鬱積(うっせき)した感情・・・【怒り】であると説明されていたことを目にしたことがあります。怒りとは環境に対する【不満】であるとか【誰々に対する攻撃的な感情】だとか【自分への不甲斐なさ】であるとも感じ取ることが出来ますが、【自己嫌悪や他者嫌悪】のような心の閉塞感から生み出された精神性による腰痛こそ心因性腰痛の原因では無いか?とも言われているのです。

このように様々な原因・起因によって発生してくる腰痛ですが、起因そのものは経験値からくる判断でどのようにでも憶測が出来ると思います。腰痛を治そうとする場合には、まず原因を追求しながら、それを【証】として施療を加え、辛い痛みを快方へと向わせる必要があります。その為には様々な情報を検証する必要があるのですが、施療を正しく行い有効な施療を加えていくためには必然的に求められる姿勢ではないかと思います。

特にスポーツで起こっている腰痛の場合には【外傷性】のものと【障害性】の二つに大きく分かれるということになりますし、一般の方々の場合には【疲労性】や【経年性の脊柱部変形】から生じる場合や【内科的疾患】が原因となる場合もあるでしょう。

私の数ある障害に関する対応の中でも腰痛に対して施療を行う場合には、あらゆるケースを頭の中に想定しながら施療を行うことが必須になっています。スポーツの世界でも一般の世界でも言える事は【心因性】を原因とするような腰痛は当然どちらにも存在するし、実はそのような心因的なストレスを潜在的にもっている人ほど、ギックリ腰やその他の様々な腰痛へ移行しているケースも少なくないのではないかと私自身は感じます。

それは長い間プロ・スポーツの世界で腰痛という障害に多く関わってきたからこそ感じる最大の実感ですが、当然これは一般の方々にも当てはまることでは無いかと感じています。そう考えたときに我々が行う施療の道筋も、患者さんの立場に立った心の総括的な面をサポートしていくことの必要性を改めて感じていますが、信頼の上に立って行われる施療が、その有効性を確立していくのではないかとまず感じます。

人間は有る面においては「自分の心の中にこだわりを持っている」・・・と言われています。そのこだわり自体を誰かと共有すべきことと、あまりそれが意味を成さない事があるということも、知らず知らずのうちに誰もが気がついています。そしてそういった凝り固まり過ぎた心の状態を自分自身の中でずっと堅持し続けていくと、自然とその心の影響から身体的な異常を生みだしていく事もあるのではないかと思います。「自分が我慢しなくては・・」「自分がやらなければ・・」といったように、「~しなければ」というのは、そういった心の一面性を現した言葉になりますが、そのような「自分の中のこだわり」そのものが、誰にも理解されないときに表出する身体症状の中に「腰痛」というものが含まれるということもある・・・そう有る人が説いていたことがありました。

「開く」ということと「閉じる」という二面性を論じるならば、自分自身の「心を開く」ということは、その「弊害になっているこだわり」そのものを一度省みることから始めなければなりません。そしてそのこだわり自体が不必要であるものならば、一度心の中から追い出してしまう必要があることをまず知ります。人間の身体というのは実は自分自身の潜在的な心と相違無い状態に有る・・・それは古くから伝わる「心身不仁」という言葉からも言えるのでは無いかと思いますが、人に施す治療というものも、ただ単に身体構造を整える為だけにあるのでは無く、「その身体を司っている心を開く」為にも存在している・・・ということを知ります。

それこそが私の施療に対する一番大切なベースとなっていて、それが多くのクライアントさんとの心の絆を深めゆくことの大切さを学ぶ大きな原点ともなっているのです。相手を信じる・・ということからまず始めていかなければ、一にも二にも施療という行為は他人に対して行えないものなのです。(by 院長)

スポーツによる肉離れ(筋挫傷)は早期に治すこと

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ランニングを日常的に行っている中で、一番多いスポーツ障害の中でも、特に多いのが「太モモの裏や表に発生する筋障害」ではないかと思います。


これはプロ野球選手達の中でも多かった症例ですが、オーバーユーズ(使いすぎ)を起因とするようなケースの他にも、骨盤の歪みが根本的な問題としてあるようなケース、それからランニング・フォームに問題があるようなケースもありました。

筋肉に痛みがあってよく質問されることは「これは肉離れではないんでしょうか?」ということです。

通常、筋膜炎と肉離れは兄弟のようなもので、肉離れを起こしていなかったとしても、いずれは筋膜炎の後に肉離れを起こしてしまう確率が高いので、現時点で肉離れを起こしていなくとも筋肉に強い痛みや違和感があれば当然「無理はさせられない」・・・ということになります。まず正常な状態に筋肉を戻さなければ次のステップはありません。

肉離れなのか筋膜炎なのか?という診断は、病院でMRI検査を受けると確実な診断が下ります。

参考web画像⇒ その1 その2 その3


MRIとは?⇒ その1

もちろん徒手的な方法でも、ある程度の判断は出来ますが、経過を1週間程度診ていくと明らかになるでしょう。しかしその時期にテーピングなどを行ってスピード系やパワー系の運動を行って負担をかけてしまうと、更に筋肉の状態を悪化させることに成りかねませんから、しっかり診断が出て状態が確認できるまでは、まず運動を抑制して欲しいと思います。

歩いても痛みがあるとか、少し力を入れただけでも「ピリッ」とした痛みがあれば、肉離れを疑った方が良いかもしれません。

自立歩行(立って自分の足で歩くこと)が出来ない場合は完全断裂といって、筋肉の繊維が完全に切れてしまっている可能性もありますので、こういったケースであれば整形外科を受診して早急に対応する必要があります。

通常の処置としては急性期(痛みが発生してから2,3日)は患部をしっかりアイシング(氷で冷やす)して、炎症を抑制させていくことが肝要です。

軽度の肉離れや筋膜炎であれば、その後に鍼施療を行っていくことで、ただ何もせずにシップ薬を貼っておくよりは痛みが早く緩和していきます。ただし痛みが無いからといって一定期間の間は「全力で走る」ことは避けなければなりません。回復期には弾性包帯(バンデージ)などによる筋肉の固定を行っておくとリハビリ期の再発予防になります。

肉離れ(筋挫傷)だと確定している場合には、程度にもよりますが、ある一定の期間は患部に刺激を加えないほうが良い場合があります。また瘢痕組織(筋肉の切れた場所が修復されていく段階で発生する「かさぶた」のような硬いところ)がその後に残ってしまうと、ランニング動作の中で違和感や変な痛みを残すことがありますので、そのようなケースでは無理をせず、2週間から約1ヶ月くらいの時間的な余裕をもって患部を治していく必要があるのです。中途半端な状態で運動を再開すれば、再び受傷部位に痛みが再発したり、受傷部位の「上部や下部に負担が及び、新たな肉離れを起こす」こともあります。

筋膜炎であれば1週間から最低でも10日程度あれば無理をしなければ痛みを緩和させることが可能です。

肉離れや筋膜炎をおこしてしまった後に大切な事は「無理を押し通してスポーツを続けずに早い段階で治すこと」を心がけていくことではないかと思います。肉離れを何度も何度も繰り返していけば、いずれは100%の力で走ることが困難になりますし、その結果パフォーマンスが低下してスポーツ活動に響いてしまうことになります。

肉離れを何度も繰り返して患部に慢性的な炎症が繰り返されると、筋肉が「繊維化」して痛みが引かなくなることもあります。

そういった場合には、手術が必要になる場合もあります。実際にプロ野球選手の中にもそういったケースがありましたが、肉離れを単純に考えて、「ただの強い筋肉痛」と考えて痛みをこらえながら運動してしまうと、その後にこういった手術の適応を余儀なくされてしまうこともあります。ですからまず筋肉を傷めてしまったら「適切な段階で治すこと」をまず考えて欲しいと思います。

それから筋肉を傷めてから、「患部を冷やしたほうが良い」という指導を整体院で教えて貰った・・・ということから、その後にずっと1ヶ月も2ヶ月も傷めた筋肉を冷やし続けてきたクライアントさんがいましたが、これは間違った対応です。

打撲にしても捻挫にしてもケガをしてから数日の間は患部をしっかり冷やさなければなりませんが、その後は傷めた筋肉を暖めていかないと反対にケガの治りはどんどん悪くなってしまいます。

冷シップを何ヶ月も貼って対応しているような人もいるようですが、筋肉を冷やすと「血液の流れは悪く」なります。

・・・ですから壊れた筋組織を修復する為に必要な血液をそこに送り込んでいく為にも、ある程度の期間が過ぎたら「スポーツ・マッサージ」を行ったり、ハリを患部周囲に打ちながら血液の循環を促進しつつ神経を賦活していくことが大切になります。

またストレッチはどうしたらいいですか?という質問が良くありますが、ある一定の期間が過ぎたら「痛みの無い範囲」で筋肉を少しずつ伸ばしていくことも大切です。

下肢(足)の肉離れ・筋挫傷をおこすと、その後に「全力で走るのが怖い」という感覚が出てきますが、そこを「どう改善していくのか?」というのが一番大切なテーマになってきます。

その為には患部だけでは無く、全身的な筋力の相関性やバランスを整えていったり、骨盤や脊柱の状態を整えていく必要があるのです。

肉離れを再発させない為には、自己管理や適切な治療、そしてリハビリ・トレーニングは欠かせない事項になってきますが、そういった広い視野をもった対応を行っていくことが一番大切なことです。

慢性的な筋肉の炎症を引き起こしてしまった方(肉離れの状態で無理を押し通しながら運動を続けてしまった人)は後遺障害(痛みがなかなか引かなくなってしまう状態が続く)が、かなり高い確率で認めています。

まず肉離れをおこしてしまったら・・・

だから「無理を押し通そうとせずに、患部を安静にして治す」ことを心がけて頂きたいと思います。

特に体の硬くなっている人は要注意ですので、日頃からウォーミング・アップをしっかり行いながら、筋柔軟性の確保に努めて欲しいと思います。(by 院長)

腰椎椎間板ヘルニアを治すために必要な要素は?

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横浜・多宝堂治療院にご来院頂いております皆様、また普段から当ホームページをご利用下さっている皆様、誠にありがとうございます。

前回ブログ記事を投稿させていただいたのが、7月14日でしたから、既に2ヶ月余りの時間が過ぎてしまいました。こうやって時間の経過がますます早く感じられるようになってくると、本当に「一日一日の大切さ」というものを実感せずにはおれなくなりますね(笑)

日々、お仕事をお勤めされていたり、学生の皆さんは勉学にスポーツにとスケージュールの詰まった生活の中で、こうして治療院へと足を運んで下さっているわけですから、そういった皆様の「大切な時間」をお借りしながら治療に携わらせて頂いているわけなんですよね。

もちろんその代価として私は施療の度に皆様から治療代金を頂いておりますから、大変重要な責任を感じながら毎日の仕事に取り組んでいかなくてはなりませんし、大切な皆様のお時間をお借りしているわけですから、できるだけ効率的に治療を行わなくてはなりません。

ここにいらっしゃった皆様が、一回の治療機会でどれだけお悩みを解決されているのか満足されておられるのか・・・そこが私自身の重要な日々の課題でもあり、毎日仕事が終わってから治療を振り返り、そしてそこでまた研鑽を重ねていく・・・という毎日の繰り返しでもあります。

そんな中で、先日このような嬉しいお知らせが入りました。

こちらの患者さん(仮名・Kさん)は、ちょうど今年の5月くらいに初めて横浜多宝堂にお越しいただいた男性だったのですが、当初、「慢性的な腰痛と坐骨神経痛」がお悩みでご来院下さったのです。

Kさんにお話をお伺いしてみると、「実は背骨に異常があって、外科的な手術による解決策もあるんですが、何とか手術しないで治したい」・・・とのご相談でした。

詳細は割愛させていただきますが、この男性の腰部には「腰椎椎間板ヘルニア」と「腰部脊柱管狭窄症」といった疾患があって、その為に慢性腰痛や坐骨神経痛が発症していたご様子だったわけです。

Kさんは医療機関で詳細な精密検査を受け、その上で整形外科の専門の先生からは治療法として外科的手術をお薦めされていたものの、実はお仕事をされながら「あるスポーツ活動」を行っており、アマチュアスポーツ活動の中で日本や世界の大会にご出場されながら、大変優秀な成績を飾られていたご様子でした。

ですからできれば手術を避けて、何とか自力で治す方向性は無いのか?といった考え方に向かったのは、そういった今後のスポーツ活動を続けられる上で、ここが「重要な分岐点である」・・・・そう感じられていたからなのでしょう。

「もし手術をすれば1年以上、スポーツ活動が出来ないかもしれない・・。」

たしかに手術を選択すれば、リハビリ期間を含めれば、1年以上はかかる脊柱疾患ですから、その「時間が長いのか短いのか?」と問われれば、Kさんにとってその時間はあまりにも長く、そしてその時間という要素だけでは無く、巷でも囁かれているようですけれども、手術後に足のしびれが残ったり、筋力が落ちてしまうかもしれない・・・そういった手術後の不安が一番先にあったのではないかと感じました。

幸い、このようなお悩みを抱かれてきた患者さんの治療に相当数携わらせて頂いておりましたし、治療による良き効果も認識しておりましたので、Kさんにそのようなお話をしてみると、「治療をお願いします。」とのご希望でしたので、初回を含め2ヶ月の間でしたが、4,5回ほど治療に携わらせて頂きました。

今月Kさんからご連絡が入り、「あれから仕事もトレーニングも続けて、最近東北地方の大会に出場して好成績をおさめることが出来ました。」とのお話をお伺いしたのです。

私は電話の会話の中でKさんに、「あの時に手術を選択しなくて本当に良かったですね。」そう言ってしまったものの、まだKさんのお話を伺っただけで、お身体の状態を完全に把握していたわけでは無かったので、あとから失礼だったかな・・・と反省したのですが、それから1週間後にKさんの施療を行わせていただくと、確かに体幹部や下肢の筋肉に疲労性の緊張が認められるものの、以前よりも筋量がアップして抵抗力が増しているご様子だったので、私はあらためて人間が持っている治癒力というものに大変希望を抱かせられたわけです。

「できれば手術はしたくない。」

これは慢性腰痛や坐骨神経痛を抱えられたどんな患者さんにも共通したご希望ですが、Kさんのように手術を回避して保存的に治療を進めていく場合、一番大切なことはご本人の決意と、疾患に対する正しい認識、そして日常における生活法です。またどのようなスケジューリングで治療を行っていくのか・・・ということも当然ですが重要な要素になってくるでしょう。

いずれにしましても、このようにKさんからお伝えして頂いたようなケースが重なれば重なるほどに、私は人間の治癒力を信じて治療を行うことの大切さを身にしみて感じています。

今年も学生さんや主婦の方から同じような慢性腰痛症や坐骨神経痛などの治療に関するご相談を頂きながら、現在も日々治療を行わせて頂いておりますが、腰部にヘルニアがあって、今までずっとお薬を飲んだりリハビリに通っているけれども、なかなか痛みが治まらない、運動が出来ない・・・そういうお悩みを数多く伺ってきましたけれども、治療によって人の持つ治癒力(治る力)を有効に働かせていけば腰椎椎間板ヘルニアは必ず治って、元のように元気な姿で活動することが出来るのではないかと思います。

その根本的な考え方をワードとして掲げるならば・・・

「血液作用を有効に働かせる為に必要な治療的な要素は何なのか?」
「筋肉と神経の相関関係を取り戻すにはどうすればいいのか?」
「痛み感覚の本当の原因はどこにあるのか?」
「足りない要素を補い多すぎる要素を捨ててしまう為には?」
「治そう、治りたい・・という意識を意志にまで転換するには?」

そういった詳細な要素を解決するために治療を行いながら推し進めてきましたが、更にKさんの経過が今後も良き状態を維持できますように・・・そんな思いを込めながら、今日はブログに綴らせて頂きました。

まだまだエピソードを書ききれていない部分が沢山あるのですが、皆さんの笑顔と今後のご活躍を心で深く願いながら、今日からまた皆さんのお時間をお借りして施療に汗を流して参りますので、この9月後半から年末にかけても横浜・多宝堂治療院をどうぞ宜しくお願い致します。

院長プロフィール・ページでも触れましたが、こちらの新たな治療院ホームページも皆さんから沢山ご活用して頂いておりますようで、スマートフォンからのアクセス数が大変多くなっています・・・との事でした。

本当に嬉しいですね。自前で作ってきた手作り感覚のホームページですが、ブログも何とか続けて参りますので、どうぞこれからも院長ブログにも是非アクセスして下されば幸いです。宜しくお願いいたします。(by 院長)

腰椎分離症と診断を受けたお子さんへの対応・考え方

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<腰椎分離症と診断を受けたお子さんへの対応・考え方>

まずはじめに、成長期のお子さん達がスポーツ活動やその他の諸原因によって腰部の慢性痛を抱えてしまい、その後に整形外科などを受診して「腰椎の疲労骨折、分離症と診断を受けた場合」の今後の対応方法や考え方についてお話してみたいと思います。



以下の内容は
親御さん達からご質問をお受けした際にお答えしている内容です。

Q:運動はすべてさせないほうが良いですか?(完全に休ませた方が良いか?)

A:腰や身体全体の状態によって対応を変えていきます。

Q:このまま腰の痛みを我慢して運動を継続するとどうなりますか?

A:将来的には腰椎分離症から腰椎すべり症へ移行する可能性も示唆されていますが、初期対応をしっかり把握し実行すれば酷い状態にはならないでしょう。

初期対応とは、つまり「まず日常生活レベルでの動作痛を消失させる」ことです。もし就寝時痛があるとか、授業中に椅子に座っているだけでも腰が痛むのであれば、まず運動を回避させて下さい。

Q:病院からは痛みがある程度治まるまでは、「腰のコルセットを装着して下さい。」と言われてますが、腰のコルセットをすれば多少の運動をさせても良いのでしょうか?

A:段階的には可能となりますが、ただコルセット装着を継続しているだけでは運動時の痛みを改善出来ないケースも実際にはあるでしょう。

腰や背中、腹筋などの体幹筋群の機能低下や股関節や下肢の筋機能低下を招いていれば、まずそれらを改善していかなければ、現在、腰に痛みが無くとも運動することで腰痛が再発していくケースも出てきます。

Q:腰椎分離症は再発することもありますか?

A:もちろんあります。

プロ野球選手の中には、成長期に腰椎分離症へと至ってしまったと考えられる選手が相当数存在していましたが、第5腰椎部だけではなく、第3腰椎部にも分離症を認めたケースがありましたし、左右の二箇所に認める場合も確認しています。

ただし「運動時の痛みが永続してきた」わけではありません。必ず腰痛は治りますし、成長期段階で繰り返された腰痛が永久に続くわけではありません。

Q:分離症を抱えてしまうと、将来的にはハードな運動やスポーツは出来なくなるのでしょうか?

A:そんなことはありません。

現に分離症を認めるプロ野球選手達でもハードな練習、運動強度の高い運動に適応出てきています。

ただし現在の腰や下肢の筋疲労度によっては、腰椎部に何も抱えていない選手達よりは、腰痛を「感じやすい」「違和感を訴える」などのような傾向があります。

しかし通常はその他の選手達となんら変わらない練習内容や量をこなせますし、いわゆる「分離症が致命的な障害とはならない。」とも言えるでしょう。

17年間プロ野球の世界に身を置き、多くの選手達を診て来ましたが、腰椎分離症を原因として引退へと追い込まれた選手はほぼ「皆無」でした。

Q:分離症になってしまう一番の原因は何ですか?

A:これは「成長期」に一番の要因があると思います。

通常、人間の背骨はある程度の重量に絶えられるように出来ています。体重の3倍から7倍程度の重量が背骨にかかったとしても、そう簡単に骨折するものではありません。

しかし金属疲労のように、もしそれが弱い力であっても、何度も何度も同じ重量や負荷が同じ部位にかかっていけば、そこに「耐久性の問題が絡んでくる。」ということではないでしょうか。

特に運動時の「ひねり動作」や「前後屈動作」がより多くなればなるほど、腰椎部に対する負荷は当然多くなりますから、そういった動作がより多いスポーツの場合には分離症発生のリスクが高まると言えるのではないかと思います。

特に成長期のお子さん達の場合には、まだ「背骨が未完成=完全に出来上がっていない」ことから、それらの要因も付加されることによって、より分離症を発生させてしまうのではないかと思います。

Q:どうすれば成長期の腰椎疲労骨折(分離症)を防ぐことが出来るのでしょうか?

A:先天的に分離症を起こしやすい体質の人がいる・・・とも言われておりますし、生まれながらにして分離している場合もあると言われますが、もしそうであるならば、きちんとした「比較検討」が行えるように、何らかの「事前検査」を予め設定して、医療機関等でそれが行えるようにするべきではないかと私は考えています。

その上で成長期のお子さん達には適切な運動方法を指導しながら、ただ運動をさせるだけでなく、筋疲労に対するケアの仕方やコンディショニング方法も同時に学ばせていくべきだと考えています。

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人間はロボットではありません。生身の身体で出来ています。

また人が感じる「痛み」には感情も同時に伴っているものです。

長年、私は腰痛を抱えておられる皆さんの治療を続けながら感じてきたことがあります。それはただ「身体的な構造を整えていく」だけでは痛みは消失しない・・・ということです。

人間の身体は厳密的に言わせて貰えば、完全左右対称には出来ていません。手の長さも若干違うし足の長さも違います。心臓は左側に肝臓は右側に位置しています。また姿勢が悪いから腰痛になると言う人もいますが、それでは高齢者で腰の曲がった人全てに腰痛が発生しているかと言えば、そうでは無いのです。

だから身体構造を全て正常に戻す・・・ということだけが、即ち腰痛を解消する術ではない・・・ということになります。それだけ人が感じている「痛み」というのは、複雑で様々な原因から出現しているということです。

腰が痛い・・・と言っても、それは自身の「脳や心で感じている」わけですから、そこにアプローチしていかなければ、どんな腰痛も改善させることはできません。その上で、私が実践してきた腰痛治療アプローチ法の中で、大切にしてきたのは、以下の4つです。

① 身体的な痛みを如何に改善するのか?
② 精神的な痛みを如何に改善するのか?
③ 運動レベルをどう改善するのか?
④ 腰痛に対する誤認識をどう改善するのか?


もし構造的な異常が腰部に現在あるとして、それらを手術で「仮に元に戻す」ことが可能だとしても、手術自体が侵襲的なものである以上、神経そのものや血管そのものを一時的にでも微細に傷つけていれば人間の持つ自然治癒力は低下していくのではないでしょうか。

現に、腰痛の諸原因とされている構造的な異常⇒<腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症>などを改善する為に行われてきた手術によって、一時的には腰痛が改善したように見えても、そこから年月を経てから再び腰痛を抱えてしまったり、別次元の痛み(下肢への酷い神経痛)を抱え悩んでいる人達が沢山存在するわけですから、いくら構造的な異常を改善したとしても「腰痛は無くならない可能性もある。」ということです。

ですから成長期に腰椎分離症へと至ってしまわない為には、上記に掲げたような総合的な観点からケアや治療方法を導き出し、普段からの運動方法を改善する必要があるとも言えますが、腰椎分離症を抱えてしまったからといって、ただ悲観ばかりする必要はありません。腰痛の多くは一部を除いて治ります。

悪性腫瘍、糖尿病など内科的疾患が潜んでいる場合には、慢性腰痛を同時に抱えておられる患者さんは多いものです。そういった身体内部の異常が腰痛を引き起こしているケースでは、「腰痛が消失しにくい」と言えますが、それ以外の原因であれば、必ず「腰痛は治る」と言えるのではないかと思います。

今日は何度かお電話でご質問を頂きましたので、成長期の腰椎の疲労骨折(分離症)に関して少しお話しをしてみました。(by 院長)

ヤンキース田中将大投手の肘・内側側副靭帯損傷とPitcher Abuse Points(投手酷使ポイント)の関連性

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1試合でメジャリーグ投手の1年分の酷使度、アメリカ指標で見るマー君160球の衝撃

・・・・と題して、ナンバーWEBで昨年末に記事が掲載されていた。


上記の記事によると「Pitcher Abuse Points」という「投手酷使度」の目安を計る計算式がMLBで使用されており、通称「PAP」と呼ばれているという。

その数式は→(投球数-100)の3乗で数値を割り出す・・・というもの。

つまり・・・楽天イーグルス時代に田中将大投手は日本シリーズで1試合160球を投げ切ったが、そうすると先程の計算式に当てはめると・・

160球ー100=60、その60の3乗で60×60×60

つまり数値は「21万6000」となる。

記事によれば、「現在、アメリカで「酷使」と見なされるのは1シーズンで10万ポイントを突破した投手だ。」とされているのが常識になっている・・・と記載されている。そうすると田中投手は日本シリーズの投球数だけでもPAP数値が「21万6000」に到達してしまい、たった1試合でメジャーリーグ投手達の1年分×2倍以上の酷使度だったということになるというわけで、それだけ衝撃的な登板だった・・・ということになるが、それほどの投球が可能だった田中投手を「優れた投手」だから・・・と判断するに留まってしまっては話が終わってしまう。

田中投手が楽天イーグルス時代、日本シリーズで登板し160球を投げ切り、連投してセーブも挙げ、イーグルスを優勝に導いてきたのは私達の記憶に新しいところだが、その後、ヤンキースへ移籍し、入団後も大活躍を遂げてきた田中投手が今回、こんなにも早い時期に肘の内側側副靭帯部を部分断裂してしまった・・・といった経緯を考える上で、上記の記事を取り上げたならば、それは一つの大きな意味を持ったものになるのかもしれない。

メジャーリ-グでは10年前から投手起用法の劇的な変化が数字に現れている・・・・とされているが、こうした明確な投手の酷使ポイントを計算して管理・評価されているということを知れば、恐らく過去から現在において、日本のプロ野球投手達がいかに「酷使」されてきたのかが理解できるし、それは優れている投手達ほど、その状況は顕著なものになってきたはずである。

こういった投手達の酷使度を計る計算式をプロ野球投手達だけではなく、少年野球や高校・大学野球界の投手達に当てはめて考えた上で、今後もし適切な管理・評価方法が生み出されていくならば、投手に多い肘の内側側副靭帯損傷を未然に防止していく一つの布石となっていく可能性も高くなるのではないだろうか?・・という予測も立てられる。

そして「投手の肩や肘は消耗品である」・・・ということが当然だとしても、たとえば子供達が野球を始めピッチャーをプレーするとして、試合時に限らず、日常の投球練習を含め、少年野球選手達の肩関節・肘関節を守っていく為の管理・評価方法が、まだまだ明確になっているとは言えない現状もあるのではないか?という危惧感は残る。

その上で、このPAPといった投手の酷使度を計る計算式が、何らかの形で日本人のタイプに変換され、新たな管理基準や管理基盤としていくことも一つの方法論として考えられる・・・とも言えるだろう。

高校野球の今までの状況を鑑みれば、エース級の投手が毎試合連投しながら全国優勝を果たしていく姿は、もちろん私達に感動を呼び覚ましてくれたが、そういった有望な学生投手達がプロフェッショナル・・・つまり職業野球選手として、その後も活躍していくことを私達は切に願ってはいるものの、マチュア学生野球の障害予防的なガイドラインが、まだまだ不完全であり、それらが徹底されているとは言いがたい局面もあるのではないかという風に感じることがある。

プロフェッショナルとしてマウンドに立つ投手達が、実際には「消耗品である肩や肘の関節」をその野球人生の途上で痛め、手術を受けたり致命的な故障を抱えてしまう・・という事実は、当然現在も起こっているし、私自身ももちろんそういった選手達を裏側から支えながら見てきた。

だからこそ根本的な課題へと焦点を合わようとすれば、やはり「アマチュア学生野球選手達」への、適切な障害発生のリスクをどのようにして減らしていくのかという考察を行う中で、上記のような考え方や管理基準というものは当然必要になってくるのではないか・・・という意見に傾むかざるをえないし、大切な要素であるとも言えるだろう。

ここへ来て、田中投手の肘の故障発生によるものかどうかは定かでないが、高校野球連盟が春夏の全国高校野球大会における延長戦時のタイブレーク方式導入に関するアンケート実施を指導者層に行っているというニュースが流れているが、実質的な形で学生野球選手達の身体的資質を守っていく為に必要な要素として、ゲーム形式にまで議論が及んでいくことは、とても望ましい野球界の進展ではないかと思う。

更に・・・今後も各野球協会による少年野球大会の試合形式や日程、また投手起用に関する障害予防基準の明確な打ち出し等があれば、特に若年層の野球選手達の肩や肘を長期にわたり守っていく為の、大いなる布石となっていくのではないかと思う。(by院長)



来年センバツでタイブレーク導入も 
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タイブレーク、甲子園も?
選手の健康管理狙い 日本高野連がアンケート

長谷川滋利(オリックス→エンゼルス→マリナーズ)
/コラム・投手の肩を守る



女性にみられる梨状筋症候群による股関節周辺の疼痛

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若い世代の女性の中に臀部(股関節後方部)に痛みやしびれを自覚している人の御相談があります。私がプロ野球のトレーナー時代、臀部に痛みやしびれを訴えていた選手がおりましたが、通常は「坐骨神経痛」の症状を伴っていたり、股関節を動かすと痛みが誘発されたりして、その原因が「腰部」からくるものなのか、それとも「股関節」からくるものなのか・・・という疑問を抱いたものです。

 

あるプロ野球選手がこのような臀部の痛みやしびれを自覚していた際に、整形外科のチームドクターを受診したことがありました。そして臀部の痛みの原因が「梨状筋症候群」ではないかという診断が下ってから、数回にわたって施療を行いながら、その後の経過を診たことを思い出すことがありますが、この選手の著明な徴候として観察されたのが、股関節を大きく内旋させていことすると可動域が非常に狭くなっておりました。また股関節を屈曲させていくと必ず臀部に痛みが増悪されており、ランニングなどを行っていると足の方まで痺れてきて力が入らなくなる・・・と訴えていたのです。

 

一般の方々の中でこのような傾向を示す場合、腰痛(腰椎椎間板症)などを起因とする場合や骨盤偏位を起因としたものや股関節のズレなどを伴っている場合がほとんどだったようですが、特に若い世代の女性に股関節周囲に痛みやしびれを自覚する人が多かったように感じています。

 

もちろん中年期以降の女性にもこのような症状が診られる場合もありましたが、そういった場合には長年テニスを行ってきたとか、バレーボールを行ってきたといった経年のスポーツ歴をもったクライアントさんに多かったように思います。

 

参考ブログの画像を見て頂けると御理解出来ると思いますが、この梨状筋というのは骨盤の仙骨部と股関節を結んだ線上にある筋肉です。そして梨状筋下部からは坐骨神経という非常に太い下肢への神経が出ておりますので、この梨状筋に強い緊張があると坐骨神経を圧迫して痛みや痺れを出現させてしまうのです。

 

骨盤が大きく前方に傾いていたり、股関節自体が固くて動きが抑制されていると構造的な視点で見ていくと梨状筋は絶えず緊張を強いられる状態になってしまうことが判ります。

 

O脚・X脚の人のように股関節がある一方の動きに傾いている人や股関節をより多く使ってストレスをかけているようなスポーツマン・スポーツウーマンの方はこのような状況から梨状筋症候群に陥りやすい可能性があり、股関節の外転動作や内転動作が固くなっている人なども当然これらに当てはまります。

 

それ以外では長時間起立して仕事を続けているような警備を仕事としているような男性やその反対に長時間を座位(座っている状態)で仕事を続けているデスクワークを行っているような人達も梨状筋症候群に陥りやすいのではないかと考えられます。

 

こういった梨状筋症候群に陥っている人達の下肢(足)を触ってみると片方の足だけが主に血行が悪くなっているのが判ります。ランニングを行って汗をかいても片方の臀部に汗をまったくかかないようなケースもあります。

 

このように臀部の深いところにある梨状筋に異常がある場合には、まず長鍼(長い鍼)などである程度の位置まで鍼刺激を行っていくことで梨状筋の緊張を緩めてあげることが可能です。また梨状筋の柔軟性を確保してから股関節の可動域を徐々に広げていきながら、それと同時に内転筋や中臀筋等をしっかりマッサージして柔軟性を高めていくと更に可動域が大きくなっていきます。

 

このような状態になってから整体を行って骨盤の歪み(骨盤偏位)や股関節の整合性を高めてあげると臀部の痛みや痺れが緩和されてくるようです。

 

スポーツ選手の場合は筋量が多く筋緊張を強く伴った場合が多いものですが、若い女性の場合にはどちらかというと筋量も少ないし、骨盤偏位や股関節の不整合を原因としたものが多いので割と短い施療期間で改善を見せていました。

 

それから仙骨(蝶つがい)に圧痛や安静時痛を自覚している若い女性がおられますが、そういうケースでは骨盤が開いていて仙腸関節にストレスがかかった人に多かったようです。これは出産後の女性にも多い症状ではないかと思いますが、特に痩せていてややO脚気味の人にもこんな症状を訴える女性が多かったように思います。

 

女性の場合は骨盤内に於血(汚れた血液)が滞留しやすいということもあって、特に骨盤周辺の痛みやしびれ、それから鈍重感などを訴える方が多いのですが、私の場合は全身的なスポーツマッサージや全身調整を目的とする鍼施療を行った上で整体を最後に行って女性特有の骨盤周辺の異常に対応しているのですが、その方が体全体に軽さというかスッキリ感が芽生えてくるようなのでそうしているんですね。

施療後の顔色が薄桃色になった状態を確認することが出来れば、ほぼ99%の女性がそのようなスッキリ感で痛みも改善されているようですね(*^_^*)

いずれにしても若い女性の場合には、股関節周囲の痛みやしびれ単独の症状というよりも腰を中心とした骨盤のバランスに問題を抱えている人が多く、これは体幹(腹筋や背筋、側腹筋)の筋群の機能不全も根底にはあるように思いますので、こういった体幹のコンディションを高めてあげるような運動療法を指導して、普段から自分の部屋で行って貰うことで体の中心部である骨盤のバランスを良い状態に保って頂くことが一番の予防法になっていくのではないでしょうか。(by 院長)



<参考Web> 

梨状筋症候群

足首の捻挫/障害対処法(1)

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 昨日の夕方頃に少年野球チームのお子さんの足首付近の疼痛主訴によるご相談をお受け致しました。お話を伺ってみると、3週間ほど前に足首をマウンドのプレート辺りで捻(ひね)ってしまい、受傷直後に一度接骨院で診て頂いたけれど一向に痛みがひいていないということでしたので、患部をよく確認してみると「足首の前側」に疼痛を自覚しています。前方引き出しテストや靭帯の弛緩性テストをすべて行っても、特に「関節の緩み」は認められません。しかし痛み自体はどうやら「前脛骨筋の下部(足関節前側のややスネより」にあるようです。ここは関節支帯と言って、筋、腱を保護している帯状の軟部組織がある部位です。

ケガをしたときの状況をよくよく伺ってみますと、どうやら足首の前方が過剰に伸ばされるような状態で足首を捻ったということだったので、捻挫は捻挫でも通常の「内反捻挫(外くるぶしの下側の靭帯を痛める捻挫)」では無く、足関節前方部を傷めるような「底屈強制捻挫」のようです。このような捻挫の場合、初めに記したように、スネの下側まである「前脛骨筋」や、足首の前方部にある「前脛骨筋の腱」が損傷していることがあります。3週間も痛みがひかないということで脛骨骨端部骨折の疑いも完全には否定できませんが、そのような「軟部組織」を損傷しただけでも、受傷直後の段階で適切な施療や処置を加えておかないと、腱や筋肉の炎症が慢性化してしまうケースもあります。

念のため「亀裂骨折や剥離骨折」も疑いそれを確認する為に、スポーツ整形外科医を受診して頂くことにしましたが、若し仮に「骨折が無かったとしても」およそ3週間も足関節付近の痛みが持続することがあれば、必ず「レントゲン」を撮って骨の状態をきちんと確認しておくことをご父兄の皆様には指導しています。何故なら足関節の場合は常に体重をかけてしまうので、仮に小さな骨折であっても、そのまま体重を掛け続けていると骨折が完治しないばかりか、二次障害を起す可能性もあって危険な状態を生んでしまうからです。若し骨折があれば直ちに松葉杖などを使用して、体重負荷を無くさなくてはならないのです。

足首の障害、若しくは足首付近の筋肉や腱、そしてふくらはぎの筋肉や膝関節なども含まれますが、下肢の障害が発生したときに一番に行わなければならないのは、「患部に体重をかけないようにする」ことです。

プロ野球の試合においても捻挫や下肢の障害・ケガはつきものですが、下肢の障害を早期に解決していく為には、まず「初期の患部の安静」を速やかに行うことです。そして次に行うのが「障害によって発生した炎症部位の腫れを抑制する為に、患部のアイシング&コンプレッション」を行います。そして出来れば速やかに医療機関などで受傷部位の状態を確認する為に「医療機関で診断・処置」をして貰う必要があります。軽い捻挫であれば何週間も何ヶ月間も痛みが引かないわけがないのですから、若し捻挫や下肢の障害がそのような状態であれば、必ず医療機関で必要な検査を行うようにしてください。その上で安全な施療やリハビリを行っていけば必ず良くなるのです。

捻挫の受傷直後に患部を「温めたり」「動かしたり」「刺激を与えすぎたり」「電気治療器をかけて筋肉を動かし過ぎたり」すると、軟部組織の炎症が増して障害部位の拡大や、その後の慢性後遺痛を発生させる最大の原因になることがあります。どうかくれぐれもご父兄の皆様にはそのような間違いを起さないためにも、よくよくこのような障害に対する基本を認識しておいて頂きたいと思います。



<足首の捻挫後の慢性的な痛み>


横浜・多宝堂には慢性的な足首の疼痛を訴えてご来院いただくケースも非常に多いのですが、上記にありますように、捻挫直後の初期対応が遅れたり、治癒過程の中で中途半端な状態で運動を再開してしまうと、「足首の捻挫は慢性痛を引き起こす確率が高くなる」のが現実的な問題となります。

クライアントさんの足首を確認してから、どうも「軟骨に異常を来たしている感じがする」場合もあるし、「靭帯がかなり緩んでいて足首がグラグラになっている」場合もあります。

そのような状態で足首の慢性痛を自覚しているケースでは、施療を行うばかりでは無く運動療法やその後の足首の固定保護は欠かせない対応となります。またもしこれまで医療機関を一度も受診していない場合には、「骨や軟骨部の障害」及び「靭帯損傷の程度」をドクターに検査・評価して貰い、その後の適切な処置や対応が必要になってくるケースも稀にあります。

一番大切な事はまず「運動時に痛みがあるのかないのか?」または「運動後に痛みが酷くなっていないかどうか?」ということであり、そのような経過をしっかり見極めて適切な対応を行っていくことで、足首の痛みが治っていく・・・ということになります。酷い場合には足首の靭帯が付着している軟骨部に異常が認められ、オペ(外科的手術)を行わなければ完全に足首の機能が戻らないようなケースがあるので、「足首の捻挫」を軽くみないようにしておくことが大切です。

お子さん達の場合には自体重も軽く、それほど酷い捻挫は確認したことがありませんが、プロ・スポーツ選手はもとより、成人の場合には体重があるので、軽度の捻挫から重度の捻挫まで確認しています。また10年、20年前の学生時代に部活動などで足首を捻ってから、今までずっと痛みを我慢しながら生活を送ってきた・・・といったようなクライアントさんもいらっしゃいましたが、やはり初期対応やその後の処置に問題があったようなので、やはり足首の捻挫に対しては「初期対応」が一番大切であるということではないかと思います。

横浜・多宝堂ではそのような慢性的な捻挫に対して施療を行うだけに留まらず、その後の運動療法の手法や固定保護に関する生活指導も行わせて頂いておりますが、足首の慢性痛を早期に解決していくためにも、「適切な指導&治療」と「適切な日常での運動方法を指導する」ように心がけています。



<参考ウエブページ>


足関節スペシャルテスト

足首の捻挫・応急処置としてのアイシング手法やその後の対応


変形性膝関節症による膝の痛み

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クライアントさんの中には膝の変形性関節症による痛みで施療に訪れる方もおられるのですが、そういった場合は特に西洋医療機関による診断や対応について詳しくお伺いをしてから施療に取り掛かるということになります。

膝関節の関節面の軟骨が磨り減ってしまい、かなり酷い痛みを訴えられているクライアントさんのケースでは、膝関節用ブレースを医療機関で作って貰うケースも出てきますが、それでも痛みに対応出来ないような状態悪化が著しいクライアントさんの場合には「人工関節置換術」に踏み切らなければならないクライアントさんもいらっしゃいますね。

変形性膝関節症の場合、初期の段階では僅かな痛みだったものが、膝をかばって生活するようになってくると、歩行の際にかなり偏った歩き方になる場合がありますし、実はそのような歪んだ歩行を継続していくと、膝関節はどんどん悪化してしまう事が多いのです。

これは膝の内側に痛みが多発する事によって、膝の外側に自体重をかけながら歩いている場合がほとんどで、このような歩行スタイルを継続してしまうと、大腿筋膜張筋の過緊張によって膝の歪みの根源を作り出す一番の起因となっていくからです。

そのような状態で歩くよりは、早期にブレースの保護を行いながら、鍼施療によって疼痛の緩和を図っていくことが望ましく、もちろん鎮痛消炎目的の非ステロイド注射等を行っているクライアントさんが多く存在している事も知っていますが、出来れば薬の量を減らしながら治癒を試みていく・・・といった事も考えていらっしゃるのであれば鍼施療や医療マッサージは非常に有効な手段であると思います。

変形レベルが中等度になってくると痛みの頻度は更に多くなっていきます。その辺りからクライアントさんの歪んでしまった歩行により更に膝の変形が進んでいく・・・ということを考えれば、初期から中等度のレベルの際に鍼や医療マッサージの施療がとても有意義な治療であるということが解ります。

先にも挙げた通り、状態悪化(軟骨部の磨り減りが進行してしまった状態)が著明であれば、人工関節置換術などを行わなければならなくなってしまうようなケースも多いのですが、近年では人工関節に用いられてきた材料自体が西洋式の物から日本人に合ったモノに改良されてきましたので、術後の生活も大変楽になっているようです。

いずれにしても変形性膝関節症は進行していく類の傷病になりますから、早い段階で適切な施療を行っていきながら、痛みの発現を最小限に抑えて、適切な運動やコンディショニング法が求められてきます。

クライアントさんの日常生活や仕事の場面で、膝に負担が及びやすいといったケース(立ち仕事の時間が長いとか膝に負担のかかる仕事を行っているなど)では、変形の進行が早く進んでいく場合もあるので、そういったケースでは仕事の変更や日常生活の中における膝の使い方や運動頻度に対する改革を行わなければならない等の問題があります。

膝を庇って歩く・・・ということ自体が変形を進行させていく一番の原因になることからも、まず疼痛に対する解決を早期に治めていきながら、適切な運動やリハビリを行いながら、外科的対応を余儀なくされるといった状態を回避していくことが望ましいのではないかと考えます。

もちろん先にも挙げた通り、状態の酷くなってしまったクライアントさんのなかには、人工関節置換術によって対応を余儀なくされてしまう・・・といった方もおられるのですが、そうならないように解決策を講じていく為にも、現在の対応が適切にコントロールされているかどうかを判断していく意味においては、鍼やマッサージによる「痛みのコントロール」によって、どの程度改善していくかが、その後の「変形進行度」にも影響を与えていくものであると感じてきました。

つい最近では、当治療院で紹介させて頂いたKさんがY総合病院で膝用ブレースを作って頂いたのですが、変形の状態が「手術適応レベル」と事前に判断されていたので、ブレース装着によっても疼痛の緩和が図られず、結果的には人工関節置換術を受けることになったわけですが、このような痛みが酷い状態が自覚されており、通院している病院からも「手術の適応あり」と判断されたケースでさえ、なかなか手術に踏み切る勇気というのは出てこない場合もあるようです。

手術を行う場合には入院が約2~3週間となるようですが、そういった治癒にかかる時間や精神的な不安を考慮に入れたとしても、まず確実な対応を行っていただける整形外科を受診して、確実な方法で治癒を目指すべきではないかと考えます。

人間は自らの足で歩行出来るということが、どれほど幸福な事であるのかを忘れがちですが、日常の中でまず「歩く」ことを心がけながら、自分自身の足腰の弱化を防いでいく意味においても、そういった日々の努力を怠らずに賢明に生活をしていくことが大切な事であるということに気が付かされます。

もちろん仕事などで体の一部に負担を多くかけ過ぎてしまって関節を痛めてしまう場合もありますが、そういった負担を少しでも軽減させていく為にも、横浜・多宝堂治療院では現状改善、または現状維持を目的とした施療を多く手がけてきましたので、もし膝に対するお悩みをお持ちのクライアントさんがいらっしゃいましたら、お気軽にご相談頂ければと思います。(by 院長)

陸上選手の足(親指)の痛み・代償性運動による二次的な障害

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スポーツ障害は同じ動作の繰り返しによって、肩や肘、手首、腰や膝、足首などの関節に過度のストレスがかかって「微小損傷」により発生することが多いものです。

先日、初めてここ横浜・多宝堂におこしいただいた「中学生の陸上選手」からのご相談を例に挙げて今日は少しお話しさせていただきましょう。

Aさんの訴えた症状はまず「両足の親指の痛み」があることと「片側の膝の後ろ側の痛み」でした。親指に痛みを自覚していたAさんは、まず整形外科へ行きレントゲン検査を受けました。「骨には異常が無い」と先生に言われたそうですが、練習でランニングを行っていると、やはり両足の親指に嫌な痛みを感じているので大変困っていたご様子でした。

さっそく両足の親指を確認してみると、確かに変形がある様子では無いし、外観から診ても腫れは無く「酷い炎症症状がある状態」でもなさそうです。電話でご相談を頂いた際には「外反母趾」の可能性も示唆されたのですが、変形などは全く無いし腫れがありません。普段から使用している靴が合わなくて痛みがあるのであれば、靴を変えれば良いことですが、どうもそうではなさそうです。

「膝の裏の痛みはいつ頃からあったんですか?」

「去年の夏ごろからです。」

「そのときはまだ足の親指は痛くなかったんですか?」

「はい。親指の痛みは今年に入ってからです。初めは片方の足の親指が痛くなって、次にこっちの足の親指が痛くなりました・・・。」

そこまでお話をお伺いしてから、私はすぐに足の親指の痛みの要因に気が付きました。昨年の途中から膝の裏に痛みを自覚していた・・・ということは、当然 無意識的に痛みをかばってランニングなどを行っていたはずです。

「膝の裏が痛かった頃から、かばってランニングをしていたでしょう?どうですか。」

「はい。かばってたと思います。」

「そうですか。恐らく膝の裏の痛みをかばいながらランニングをしていたので、走る動作の中で足の親指で地面を蹴るときに不自然な足の動きが入ってたんじゃないかな・・・と思うんだけど、どうでしたか?」Aさんは少し考えて、軽く頷きました。

これはAさんのような膝の裏の痛みだけに限らず、股関節や大腿部、下腿部の痛みにしても同じ事が言えるのですが、下肢のどこかに痛みを自覚していれば、当然 その痛みをかばってランニングを行ったり、スポーツ動作を行うことになります。

「痛み」を感じると、通常 その部位には力が入りにくくなるものです。だからその分だけAさんは「足部」に余分な力を入れながら地面を蹴って、膝の痛みがなるべく出ないような形態で走り続けてきてしまったその結果、今年に入ってから両足の親指に「ストレス痛」を発生させてしまった・・・ということになります。

Aさんは片側の膝に痛みをかかえていた頃から、下肢の筋力全般を使ったランニング・走動作が出来なかったわけですから、その頃から「代償性の動き」が「足部」に入ってきてしまった為に、二次的な障害を「両足の親指」に抱え込んで困っていたのです。

「それじゃ、足の親指の痛みだけが治っても、またすぐに痛くなってくるだろうから、まず膝の裏の痛みを治さなくてはね。」そう私がAさんに告げると、「その通りなんですよね。」と言葉で云わなくても伝わってくるような眼差しで頷いてくれました。

病院で検査を受け、痛みのある患部に異常が無い・・・と、先生から言われただけでは、スポーツ障害というのは完治しません。それは私が今まで行ってきた多くの施療の中から感じてきたことです。「骨に異常がない。」「靭帯も異常が無い。」だから「患部に湿布を貼って少し休ませなさい。」と指導されても、部活動を休んで見学ばかりでは、何のために医療機関へと赴き時間を割いて相談に行ったのか・・・・それが無意味に思えてくるのでしょう。

「何とかこの痛みを早く解決しなければ・・・。」そんな思いがAさんの表情から伝わってくるのです。

私達スポーツ・トレーナーというのは、選手に治療を施すだけではなく、その障害に至ってしまった経緯を探ることから、まず始めます。そうしなければAさんの足の状態を改善できないことを知っているからです。だからただ身体の表面上からマッサージを行ったり電気をかけたりするだけで「簡単に解決する状態」では無いケースだとここで判断したならば、「患部を治療するだけでは無く、身体の動きの改善点をすべて洗い出し、その情報を選手に伝える」ことから入っていきます。

なぜ膝の後ろ側に痛みがあると、そのような走り方になってしまうのか。なぜそのような走り方になると足の親指にストレスが発生して痛みが出てくるのか。

それがAさんの頭の中で理解できれば、まず「イメージ」が出来上がります。Aさんの身体のどこにも異常がなくて、気持ちよくランニングを行っていた「良いイメージ」が必ずAさんの内部感覚には残っているはずです。そのときの内部感覚を呼び戻す為にも、まず下肢の障害を治して「痛みの無い状態」に戻さなければなりません。そして痛みが無くなったとしても、それではどうして膝の後ろ側に痛みを発生させてしまったのか?という真の要因がここで解明されなければ、また同じ事を繰り返してしまう可能性もあります。

だから「痛み止めのお薬を飲んだり湿布を貼ったり」しても、スポーツ障害が解決しないというのは、実はそういうことを云っているのです。「身体の何処かをスポーツによって傷めてしまう」その要因には色んな要素があります。負担のかかる動作、代償性の動き、筋力不足、筋力過多、柔軟性の不足、過度の柔軟性、体調不良、栄養不良、身体特性のスポーツとの不一致、アクシデント、運動環境の不良、指導法の誤り・・・などなど。その何れにも必ずスポーツ障害の要因というものは隠れているものです。

「再発を防ぐ為に必要なこと」「治す為に必要なこと」というのは、違う事のようで実は同じ道理の中に存在しています。再発を防ぐことをまず認識し理解していかなければ、もし今後治ったとしても又、同じ場所を怪我したり傷めてしまうのですから、それでは結局同じ事の繰り返しになってしまうからです。だから「再発予防と治す事」というのは同じ意味を成していることになるのです。

しかしそこまでを理解していくには、当然 時間がかかります。なかなかそう簡単に理解はしてくれません。まず患部が良くならなければならないし、状態が良くなってはじめて「再発の危険性」を改めて実感することになります。何故なら痛みが無くなってからも「怖さ」を実感するからです。「また痛くなるかもしれない。」みんなそう感じながらスポーツへと復帰していきます。しかし「予防策への実行」があれば、その不安もいくらか解消できます。その為にリハビリやトレーニングの中で「自信」をつけなければならないのです。強化トレーニングというのは身体を強化する為のものですが、実は「選手自身の不安を取り除き勇気を引き出すため」にも機能しているのです。

「これだけ自分の身体を自在にコントロールできれば、もう故障なんかしない。」

そのような領域に意識・精神が入ってくれば、選手の動きには自信が満ち溢れてきます。だから不安を感じている選手の動きや表情を見ているとそれが良く伝わってくるし、そういった選手が故障をおこす確率が高くなることも理解できるのです。

自信をもって走り続けていく為に必要なこと・・・その事を施療を通じながらAさんに理解して貰いたかったのですが、どうだったでしょうか?上手く伝わったかな。Aさんにはこれからも夢を追い続けながら走り続けて欲しい・・・そんな思いで今日はブログを綴らせていただきました。(by 院長)

ハリ刺激が痛みを解消する・・・ということ

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人体へのハリ刺激が人間の脳へと作用して「痛みを麻痺させる」という事実は、様々な形で実証されてきました。以下の文章はBBC/Independentによるものです。

【BBC/Independent】
 

このたび行われた研究によれば、鍼術によって脳が非活性化させられる効果が発見されたとのこと。実験では、鍼術を施した被験者の脳をMRIスキャンし、そこで実際に鍼術が脳に作用している事が明らかにされたという。またこの発見は、これまで中国を中心にたびたび行われている薬物麻酔を用いない切開手術というものを説明する手がかりとなるだろう。また今回の研究では、鍼術によって実際に「脳の辺縁系=痛みを認識する部位」が非活性化されることが発見され、いかにして鍼術が鎮痛効果を持つのかを明らかにすることが期待されている。

実験に参加したブリストル大学教授、キャシー・サイクス氏は次のように語っている。「鍼術を行っている最中に、脳の中で痛みを受容する特定部位が明らかに非活性化されたわけです。つまり、そこで人はある刺激が痛いか、そうでないかを判断します。したがって鍼術は人が痛みを感じる閾値に作用している・・・と、そう考えられるわけです。」

実験では、被験者を大きく二つのグループに分けて行われた。一方のグループは、1mmの深さで背中にハリ刺入が行われ、もう一方のグループには同じ部位に1cmの深さでハリ刺入が行われた。そして鍼術開始後まもなく脳のMRIスキャンを行った結果、脳の運動野(刺激に反応する部位)が活性化されることが確認された。しかしその後、鍼術師が更に深く針を被験者の身体に刺入し鍼術においての「ツボ」と呼ばれている部位で針を振動させると、脳の辺縁系が明らかに非活性化されていくことが確認された・・・という。

実験に参加したロンドン大学の神経科医マークリ・リスゴーは、今回の発見は、物理的な刺激が脳に影響を与えることを実証した意味で大きな発見であると語っている。

「これは何故鍼術が有効であるのかを説明しうるものになるかもしれません。鍼術によって引き起こされる、まだ知られていない神経生物学的メカニズムの発見だと言えるでしょう。」

今回の実験に参加した被験者らは、鍼術が施されている間、何か「もぞもぞ」とした感覚は感じたものの、痛みは感じなかったと語っている。また科学者らは、これまで薬物やほかの医学療法によって、脳の一部位が活性化されることは数多く目にしてきたものの、こうした逆作用を目にし、その驚きを隠せなかったという。

「今回、我々は鍼術師に協力を頂いて科学的手法の上で実験を行ったわけですが、そこで全く予想外の結果を得られたことに非常に興奮しています。それは鍼術が脳に明確な影響を与えているという事実です。」

また今回の実験に伴って、サイクス博士は実際に中国を訪れ、そこで鍼麻酔によって開胸手術が行われる模様を視察したという。鍼麻酔とは、通常の薬物麻酔を用いずに、鍼のみで患者の痛みを麻痺させ、患者が意識の有る状態で脳や胸部の切開手術を行う・・・という手法である。またそういった鍼麻酔で行われる外科手術中は患者の意識があるため、医師と患者が会話をしながら手術を行うことさえ可能である・・という。 


私自身も約25年以上の月日の最中で「ハリ治療」を続けながら、多くの患者さん達が痛みを克服していく姿を垣間見てきましたし、私自身もハリ治療を受け、痛みを克服してきた経験がありますから、上記のような研究が成されずとも、体験的にはハリ治療というものが、現在感じている痛みを解消していく・・・ということに疑う余地などもちろんありません。ただし、痛みの出現する機序の中には、もちろん様々な要素があるので、「全ての痛み」に対応出来るのかと言えば、それは嘘になるでしょう。 

しかし今 現実の世界で痛みを実感している誰かが、何の理屈も解らずに初めてハリ治療を受けたとしても、その効果を実感として感じることは可能である・・・ということは嘘ではありません。何故なら・・例えばお子さん達(たとえば小学校4年生くらいのお子さん)がここへやって来て、私のハリ治療を受けておられますが、彼らは人生で初めてハリ治療というものを受けるわけです。そして彼らは「なぜ?ハリを身体に刺入するのか?」ということを親御さん達から理論的に説明を受け、治療院へやってきたわけではありません。

もちろん親御さんの中には、お若い頃にギックリ腰を患ってしまい、厳しい痛みの感覚に襲われて病院を受診したものの、1週間経っても2週間経っても痛みの感覚が残っていた為に、近隣の治療院へと足を運んでハリ治療を受けたら痛みから開放された・・・といったような経験をもっておられる方々もいらっしゃいますので、そのような体験的な事をお子さん達にお話なさっている場合もあるようです。・・・・かといって、それでは何故?ハリ治療を行うと、それまでの酷い痛みが解消して楽になっていくのか?・・・という科学的な根拠などは、当然ほぼ持ちあわせておられないでしょうから、「とにかくハリを打って貰えば、痛みが楽になるから・・」と仰って、お子さん達を納得させながら治療院へとお越しくださっていることもあるのではないかと思います。

だからこそ理屈的な問題、科学的な根拠というものは、もちろん施療を行っている私達にとっては非常に大切な部分ではありますけれども、実際的には「本当に痛みを緩和させることが出来るのか?」ということの方が更に大切な要素になってくるわけです。これは一番正直なところなわけです。ただし・・・医学的、科学的な根拠も無しに、ただただ痛みの感覚を抑制できるから、ハリ治療というものが「万能である。」という風に捉えるのは、やはり正しくない認識である・・・そうとも言えるでしょう。

例えば「ある部位の靭帯が断裂していて、関節を動かそうとすると強い痛みを感じる。」とか、「感染症によって酷い腫れや痛みを感じる。」といった場合には、ただただ痛みを抑制しても、その根本的な原因を解消しておかなければ、ハリ治療そのものの行為が、無駄に終わってしまうケースだってあるわけです。「虫歯で歯が痛い」・・・といった場合にもそれは言えるのですが、そのようにして根本的な原因があれば、まずその原因を解消する必要がある・・・・そういうことになるわけです。

いっぽう患者さん達の中には、例えば「腰部椎間板ヘルニアで手術を行った。」とか、「腰部脊柱管狭窄症で手術を行った。」など、痛みやしびれの原因が医療機関で特定され、その痛みやしびれの根本的な原因解消の為に手術が行われたにも関わらず、痛みやしびれが遺残している。または反対に今まで無かったような症状・・つまりは違和感であるとか、今まで感じなかった部位に痛みやしびれを感じる・・・などといった、外科手術後の遺残症状を訴えて、治療院へと訪れていらっしゃるケースも多々あるわけです。これはどうしたものでしょうか。

医療機関で痛みの原因が解明され、外科手術が行われました。そしてそういった手術によって痛みの原因が解消された・・・にも関わらず、痛みや違和感は完全に解消されていない患者さん・・・が存在するわけです。これは一体どのような根拠によって、そのような状況が生じているのでしょうか。そうしてそういった患者さん達がここ治療院へと起こしになります。この痛みを何とかしたい。違和感を解消したい。そのためにハリ治療を受けていきます。そのような状況の中で、「今まで眠れなかったほどの激痛が嘘のようにして解消されていく。」といった事実がここにあるわけです。

しかし本当は「嘘のようにして痛みが楽になっていく」・・という現象に対する科学的な根拠や実証というものは当然既に、この世の中に沢山あるわけですから、それは嘘では無くて真実の出来事なわけです。人間の脳には生まれながらにして「痛みを抑制する神経システム」が備わっています。女性がお産が出来るのも、当然この神経システムが存在するからです。そして女性が男性よりも痛みの感覚に強いのは、「子供を産まなくてはならないから」かもしれませんね。もちろん男性にも同じように、脳には痛みを抑制する神経システムがあるわけですから、女性よりも痛みの感覚に敏感であったり、弱いから・・・といっても、きちんとそういった痛みを抑制する神経システムが働けば、痛みは楽になって解消されていくものです。

一番大切な事は、まず痛みの原因を医療機関等で特定する必要はあるけれども、その解消法・・・つまり、たとえば先程のような例で言えば、外科的手術を要する一件であれば、本当に全てのケースで「痛みが解消されていくのかどうか?」ということになるわけです。しかし全てのケース・・・というのは、ほぼ皆無に等しいはずです。必ず、代償的な症状や感覚が多少は残るか、または違う症状というものが出現しているのではないかと思うわけです。これはここへお越しくださった皆さんの感覚的なお話から、そう感じるようになったわけです。

ただし、そういったことによって、モノが食べられなくなるわけでもない。また歩けなくなるわけでもない。また思考能力が無くなるわけでもない。そして・・・モノを見たり聞いたり感じたり、話が出来なくなるわけでもありませんから、生きていく為に必要な状態が極度に悪化するわけでもない・・・・そうとも言えるでしょう。つまり手術後に痛みやしびれが残ったとしても、それさえご本人が我慢することができれば、「生きていける」ということなのです。しかし「痛み」の感覚を日常生活の全てにおいて感じてしまえば、その痛みの感覚によって心が全て支配されてしまうことにもなります。

何も考える余裕が無くなってしまう。また歩こうとする時にも足が一歩も前に出ないし、大好物を食べても味が感じられない。または面白い映画を観に行っても楽しくないし、ただただ痛みという感覚が日常の中に感じられるだけで、全ての日常生活が苦しくて台無しになってしまうほど悪影響を持った最悪の感覚だ・・・ということを私は感じないわけにはいかないのです。これは本当に深刻な問題と言えるでしょう。

これは私自身も自分の身体を通して実感したことですが、「この世の中に痛みの感覚ほど、辛く苦しいことは無い。」ということです。医療関係者の方々というのは、このことをよくよく頭の中に忘れずに入れておかなくてはならない・・・そう私は強く思います。「痛み」というものは、あくまでも「その個人の感覚」ですから、もちろん目で確認することが出来ません。もちろんCT画像にもMRI画像にもレントゲン画像にも痛みの感覚は映りません。そういった痛みの感覚というのは、あくまでも主観であって、客観視することは不可能に近いからです。

痛い・・という感覚が、日常の中で私達に出現したときに、私も含めて多くの人達が体験してきたことだと思いますが、まずその痛みを感じている部位に「手を添えて、さすったり押さえつけたり」しなかったでしょうか?プロ野球選手達もデッドボールが背中や足に当たると、そこに痛みがあれば、何も考えずにその当たった場所へと手をやってますね。そういう反射を脳が無意識的に起こしているわけです。たしかに、その痛みのある場所へと手を添えると、何故か?痛みが少し楽になったように感じませんでしたか?そうなんです。そのようにして人間の脳には、痛みを抑制する神経システムがあるので、そのシステムを起動させる為の行動が本能的に顕れる・・・ということなのです。

人はお腹が痛ければお腹を押さえますし、歯が痛めば頬の辺りを手で擦ります。犬だって、どこかが痛ければ舌を使って、その部位を舐めて刺激をしています。そうやって痛みのある皮膚部位を適量刺激すると痛みの感覚が減少する・・・ということを本能的に人間も動物も知っているということになるわけです。

ところが・・・人間というのは凄いですね・・・。もう何千年も前に、この本能的な痛みへの対処法から、ハリ治療という医療行為を生み出したわけです。初めは木製の枝の先を尖らせ皮膚を刺激していましたが、次には金属製のハリを用いるようになりました。そして金属製のハリ器具は皮膚を通り抜けて、皮膚の中や筋肉などの深部に入れることも可能になったわけです。

それまで人間は痛みのある場所に刺激を与える為に「手」や「木」を用いてきたわけですが、金属製のハリを用いることで、「身体の中」にまで刺激を加えることが可能になったわけです。そこが凄い進歩だったわけですね。もちろん人間は進化の途上で人体に刺激を与えるものの中で、更に発展を遂げていくわけですが、それは何かというと「植物」などを煎じたり焼いたりしたものを飲むことで、身体に刺激を与える・・・という方法を見つけ出しました。

中国の漢方薬もそうですし、西洋医薬もそうですし、アロマのような香油も、そういった効果を発揮するものです。しかし最も根本的なことは、私達が普段から食べている食物というのは、当然、身体に刺激を与えている・・ということにもなります。もちろんこれは「刺激」というよりは分類的には「作用」と言ったほうが良いと思いますが、いずれにしてもそれらが人体に何らかの刺激を与えて作用を及ぼしているわけです。

話がやや逸れましたが、つまり「体表から与える刺激」も「体内から与えられる刺激」も、そこから脳へと伝わって何らかの作用を及ぼすことで、私達はそれによって「様々な感覚」を得ている・・・・そういう根源的なテーマがここにあるわけです。人が心地よい・・と感じている時に、脳にはどんな状態が生じているのか?また人が痛くて辛い・・・と感じている時に、脳は一体どんな状態が生じているのか?またそういった脳の状態を何らかの刺激や作用によって意図的にコントロールすることが本当に可能なのかどうか?

まず痛みに対する原初的な対応の中には、ハリ治療や物理療法のような刺激を用いた治療方法があります。そして第二には、ある作用のある物質を体内に取り入れて痛みをコントロールしようとする薬物療法もあります。第三に、侵襲的な外科手術というものによって痛みをコントロールしようとする場合もあります。そして第四には、心理療法や催眠療法のような心の側面、精神作用から痛みをコントロールしようとする場合もあります。しかし根源的なものに思考を向け、痛みの感覚やコントロール法というものを考えていくと、実はそのどれもが、万能では無いことにも気が付かされます。もちろん全身麻酔をかけてしまえば、意識や感覚が薄れ、痛みを感じなくさせることは可能になっていますが、その状態を永続することは不可能に近いでしょう。

ということは・・・どのようなケースであれば、どの治療法を用いたほうが良いのかどうか?ということを経験的・実質的な形でデータを残し、最適な治療形態を形作っていくことの方が、人間のための医療として真に有意義ではないのか?・・・というテーマに行き着くことになってくるわけです。その中にあって、私達のような施療家は、このような原初的な治療行為を行う人間として、多くの患者さん達が現在感じている痛みやその苦しみへと対応していくことが、最も重要なテーマである・・・そうとは言えないでしょうか。

施療家の中には、「痛みなんか治せたって、そんな事はたいしたことではない。」「痛みは脳からの警告シグナルなんだから、痛みが出るのは当然だし痛みなんて解消する必要はない。自然に良くなれば痛みなんてなくなるんだ。」と、そのような考えを持っている方々もいます。そしてそういった方々というのは、内蔵疾患を事前に予防したり治すことの方が有意義な治療行為である・・・といった自身の最大の治療テーマを掲げておられる場合があるかもしれません。

しかし本当にそうでしょうか?私はやはり痛みは解消されるべきものだと思っていますし、私達が手を添え、またハリ治療を施すことによって多くの患者さん達が痛みから開放されるという事実は、この世の中でとても価値的な行為である。そのように私は強く感じてきました。それは患者さん達が痛みの感覚から生じてしまった苦しみの心から解き放たれ、そして笑顔で日常生活を送っておられる姿をご覧になれば、きっとそういった考え方を持ちながら施療を行っている方々であっても、考え方を一考せずにはおれないと思うからです。それだけ痛みの感覚ほど人間にとって苦しいものはない。そういうことではないでしょうか。

もちろん・・痛みにも様々な分類があるのは皆さんもよく御存知だと思いますが、そういった痛みへの対応や解消法というのは本当に深くて、まるで人生そのものを勉強しているような気持ちにさせられる時があります。何故なら、痛みの感覚ほど、人間にとって何らかの心の作用を促している存在は無いから・・・とも言えるのではないでしょうか。

6月もあと5日足らずで終わり、7月へと向かっておりますが、梅雨時期がこのまま長引きそうな気配を漂わせながらも、来月は一体どんな気候になっていくんでしょうね。カラっとした夏空が早く顔を出してくれたらいいな・・・そんな願いを込めて、今日は「痛みとハリ治療」について、最近心のなかで感じてきたことをブログ上で少しだけ綴ってみました。

ここに起こし下さっている皆様が、一日も早く痛みから開放されて笑顔で生活されますように・・・日々そう願いながら、また7月も施療へと汗を流して参りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。またここ横浜・多宝堂へと新たに起こし下さった皆様も、今後共どうぞ宜しくお願い致します。最後までご閲覧下さった皆様にも感謝しております。いつもありがとうございます。

それでは(by院長)

頸肩腕症候群・偏頭痛について

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今日は以下の症例について少しお話してみたいと思います。



◎ 男性の頸肩腕症候群
◎ 女性の慢性的な偏頭痛と肩こり、手指のシビレ感

頸肩腕症候群の代表的な症状は腕や肩・指先などに感じる上肢系のシビレや痛みです。

腕や指先に関わっている神経というのは頚椎間や胸椎間から出ていて、原因がこれらの部分の椎間板ヘルニアが原因では無い場合には、「頚・肩腕症候群(けい・けいわんしょうこうぐん)」と診断されることがあります。

この「頚・肩腕症候群(けい・けんわん・しょうこうぐん)」が病院の循環器科で扱われている場合には「血行障害」といって、首の鎖骨の下辺りを通って腕の方に流れている血管や神経が圧迫を受けてシビレや知覚鈍磨といって指先の感覚が鈍くなるような症状を伴う障害が含まれるからです。そしてこういった血行障害の症状が酷い場合には手術が行われる事もあります。(こういったケースでは「胸郭出口症候群(きょうかく・でぐち・しょうこうぐん)」と診断される場合もありますが、これらの総称として頸肩腕症候群と呼ばれているようです。)

<参考Web>


手にしびれを感じる胸郭出口症候群

鎖骨に近い首の前側の筋肉が硬くなってしまい、腕の方に流れている神経や血管がその筋肉の硬さで圧迫を受けてしまうと、それが腕や指先のシビレや痛みとなることがあります。そういったケースの場合にはスポーツ・マッサージや鍼施療などを行って筋柔軟性を高めていくと症状が緩和していきます。

ただし血行障害や神経障害の原因のうち、神経や血管が第一肋骨の圧迫を受けていることが原因のケースでは、構造的な問題として第一肋骨を切除して圧迫を取り除くような手術を行わなければ治らないといったケースもあります。またそういったケースかどうかは病院で検査を受けることで診断を得ることが可能です。一般的にはそのようなケースは稀ではないかと思いますが、なかなか症状が良くならない場合にはそういったケースもあります。

このように原因によっては手術を行わなければ治らないようなケースもありますが、筋肉の硬さによって症状が発現しているのであれば、マッサージや鍼による筋柔軟性の回復によって症状が緩和していくことが多く、こういった腕や肩、指先のシビレや痛みといった症状が長引いている方の中には、もちろん内科的な原因なども含まれてくるので一度病院で検査を受けておくことが大切ですし、安心出来ると思います。

頸肩腕症候群はマッサージや鍼の適応症なので当然、最大の効果を発揮していきます。尚、頸肩腕症候群と病院で診断を受けた場合には、保険療養費の支給によって鍼灸治療を受けることもできます。もし病院(医療機関)の投薬・治療等によってなかなか完治に結びつかない場合には、「保険療養」を受けることができますので、もしそのようなときには是非ご相談下さい。(注・鍼灸保険療養を受けたい場合は、医師からの鍼灸治療同意書が必要となります。)

腕や肩・指先などに感じるシビレや痛みを自覚しているようなクライアントさんが病院を受診すると「頸・肩腕症候群」と診断されるケースが多いようです。

最近ではOA関連の仕事でパソコンのキーボードを長時間打っているような方々に良く見られる疾患の一つですが、こういったお仕事では長時間の座位姿勢、それから指先を使った長時間労働、それから目の酷使などから肩や首の筋肉の緊張を伴っており、肩こりや頚のコリを増長させてしまう悪因子が揃っている為、症状が進行して頸肩腕症候群に移行していくパターンが多いのではないかと考えられます。

日頃から仕事の合間に首や肩、腕から指先を伸ばしたりして軽い運動を入れておくことを心がけていけば、このようなリスクを抱え込まないで済むかも知れませんが、もし症状が出てしまったら、酷くならないうちに施療を受けながらケアを怠らないようにすることで悪化を防げるのではないかと思います。

それから女性の中には頸肩腕症候群の症状と一緒に、偏頭痛まで伴っていたような症例もありますが、こういった症例では首の筋肉がかなり緊張していて、頚部付近の血液の流れが阻害されており、これが頭部の「うっ血(汚れた血液が流れにくくなっている状態)」を生んでしまっているのが原因だと思われました。

こういった偏頭痛を伴っているクライアントさんの頭部(特に頭のてっぺんからやや前に)を指で押さえてみると皮膚面が「ブカブカと波打って」います。また頭の横(目の外側)を指で押さえてみると皮膚面がとても緊張しているのですが、目の周囲や頭部の主要穴を中心にマッサージや鍼を行っていくと、次第に血行が良くなって症状が緩やかに緩和していくのです。

首や肩周辺の筋肉の緊張が強いということは、その周辺の血行は当然宜しくない・・・ということになりますが、それが一つの原因となって頭部から血液が戻りにくくなってしまって、こういった三叉神経痛まで引き起こしていると考えられますが、局所的な血行不全は神経への栄養供給をも絶たれてしまうことがあるので、それが偏頭痛の引き金になっているのではないでしょうか。

しかし・・・頭痛と一言で言っても原因は様々です。

たとえば脳梗塞や脳溢血の前駆症状としても起こることがありますが、このようなケースでは他の前駆症状としては、直前に分けのわからない言葉を発したり、普段とは違う行動を起こすなどの行動の変化が認められています。また吐き気を伴っているような酷い頭痛があれば、すぐに病院を受診しなければなりませんし、もし意識の混濁などがあれば、すぐに救急車を呼んだ方が賢明です。


日常的な偏頭痛では筋肉の緊張が原因であるとか、ホルモンのバランスが悪くて起こることもありますので、まず原因を特定し何が原因で頭痛が起こっているのかをしっかりと確認しておくことが肝要ではないかと思います。

筋緊張性頭痛(頭部周辺筋肉の緊張が原因でおこる頭痛)や頚肩腕症候群というのは、実は似たような身体症状があって、頚部から肩背部、それから腕の神経に沿って異常なほど筋肉がやせていたり、その反対に腕の筋肉の緊張が強くなっていたりするものです。

いずれにしても横浜・多宝堂治療院で行ってきた施療の中でも、特に腕や手のシビレ、それから偏頭痛では施療を行うことで治癒効率が非常に高かったので、是非こういった症状で悩んでおられる方がいましたらご相談頂きたいと思っております。(by 院長)




足首の痛みは様々なケースを想定して対応

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一般の方の中には休日などにスポーツを行っていて、足首を捻ってしまった・・・といって施療を受けに訪れてこられる場合がありますが、プロ野球でも人工芝などにスパイクの剣が引っかかったりして足首の内反捻挫を引き起してしまった選手や、土のグランドで、たまたま少し土の一部が掘れてしまっているところに足を取られて捻挫を引き起こしてしまった選手がよくいたものです。

足首の周囲には靭帯が張り巡らされていて、捻挫を引き起こすとそういった「靭帯」が引き伸ばされ痛めてしまうことになるわけですが、靭帯というのは「骨」に付着しているので、靭帯を痛めると共に骨折を引き起こしてしまったケースもありました。

これは捻挫によって靭帯が引き伸ばされながら、その靭帯がくっついている部分の骨が外力によって「靭帯ごと剥離(剥がれてしまう骨折)」してしまうといった骨折になりますが、こういった「靭帯損傷と剥離骨折」を一緒に伴っているような障害では、早期に足首の固定を行って患部の安静を図ることが肝要となります。

よく捻挫をして1か月も2か月も痛みが引かない・・・といったケースがあります。

こういったケースでは足部の剥離骨折を見逃していて、その骨折が完治していない場合もありますが、たとえ骨折を伴っていなかったにせよ、靭帯を損傷した場合というのは筋肉の障害よりも完治に時間がかかるという事をまず認識しておく必要があります。

筋肉というのは血管が豊富に張り巡らされているので、もし痛めてしまったとしてもその後の適切な対応によっては回復を早めることも可能ですが、靭帯というのは一度引き伸ばされてしまった場合には元に戻らないので、特に足関節捻挫の後に自覚する関節の「ゆるみ、ぐらつき」というのは、そもそも「靭帯が引き伸ばされて緩くなって」しまった結果に訪れてくる「捻挫の後遺障害」ということになるので、この違和感というものが、なかなか改善していかない場合もあるのです。

一度捻挫をして緩くなった足首の関節というのは、そう簡単に元には戻りません。

捻挫によって靭帯を損傷する・・・といっても程度によっては、人工靭帯による靭帯再建術や自家腱(自分の体の一部である腱などを靭帯として利用する)を使って靭帯再建術を行わなければ痛みが引かなくなるような酷いケースも起こることがあるのです。

しかし近年では人工靭帯による再建術の成績が上がってきているので、もし足首の靭帯が捻挫によって完全断裂してしまっても、医療機関によっては対応が可能な場合もありますし、プロ野球選手の中にもそういった再建術によって回復し野球を続けているケースもあるのです。

一般の方の捻挫ではそのような酷いケースというのはあまり見受けられませんが、元々各関節が生まれつき柔らかい為、慢性的な足首の捻挫を引き起こしているような方もたまにおられるようでした。

お子さんの中にはそういった足首の緩さを伴っていて、「足の関節のはまり」が悪くなっていて痛みを引き起こしているようなケースも何度か見受けられました。

お子さん達の場合は元々緩さを伴っていて、ちょっとした拍子に足首の関節がズレてしまって痛みが出ているとしても、足関節部の矯正を行ってあげると簡単に痛みが引くこともありますから、それほど心配はないと思います。

ただしその痛みの原因が「捻挫」なのか、それとも「元々足首が緩くてズレてしまった状態」なのかが判断出来ない・・・といったケースがあるようなのですが、こういった場合でお母さん方がもし比較検討するのであれば、足首の腫れがあるのか?無いのか?という確認の上で一応の判断は付くと思います。

それから捻挫だと仮定した場合には痛い方の足だけで立たせてみて「ケンケン」が出来るかどうか確認してみて下さい。もし本当に捻挫をしているようであれば、まず片足でケンケンすることは出来ないはずです。ですからただ足首の関節がずれている場合の時であれば片足ケンケンが可能なはずですから、そういった「動かした状態」で判断してみるのも一つの方法ではないかと思います。

しかし明らかに足首の周囲に腫れが認められた場合には、ほぼ間違いなく捻挫によって靭帯を痛めている・・・と判断して良いと思いますので、こういった場合で安静時にもかなり痛みが酷いと判断した場合には、まず「整形外科でレントゲン検査」を受けておくべきではないかと思います。

最近のお子さん達はやや骨が弱いのか、ただの捻挫だけではなく骨折を伴ってしまうケースも多いようですし、捻挫の後遺障害を防ぐ意味においても、まず骨折の有無を確認して、その後の対応を速やかに行うべきではないかと思います。

足首の捻挫によって痛めてしまった靭帯の痛みというのは、軟部組織の炎症に対する適切な対応をしっかりと行っていなかったり、まだ炎症が引かない状態なのに無理をして歩行したり走ってしまった場合には当然起こる可能性が高くなります。

捻挫を軽く考えて「たいした痛みではないから大丈夫」といって、そのまま運動を続けさせていると、後遺障害としての「慢性痛」や「慢性の炎症」が後々になって尾を引いてしまう場合もあるので、適切な対応を行いながら経過をまずしっかりと見ていくべきだと思います。

横浜・多宝堂では足首の捻挫時における障害程度の判断や初期対応を行いながらクライアントさんがその後に慢性痛を引き起こさないように指導&施療を行って参りました。

足首というのは体のバランスを整えていく意味においても非常に重要な関節となりますので、この足関節をより良い状態に保っていく為にも、もし足首の異常があれば是非一度御相談頂きたいと思っております。

特に足首のズレを起因とした代償性運動によって腰痛などを引き起こしているケースもありますので、そういった整合性を失っている足首に対する矯正も行っておりますが、未成年の学生さんであれ、足首の矯正を行うだけでも痛みが完治してしまう場合もあって、こういったケースでは足首の痛みの原因が「捻挫」によるものなのか?それとも「足首の関節の整合性に問題があるのか?」または「足底部のアーチに問題があるのか?」といった様々なパターンから障害を見極めていく事が必要であると考えています。(by 院長)

野球で肩を痛めてしまう根本原因と改善法・対処法(1)

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今日はベースボールで不幸にも肩関節を痛めてしまった多くのアマチュア野球選手達を診てきたなかで、日頃から彼らが痛めてしまった肩関節だけで無く、体全般を触診したり見てきた上から、気がついたことや、彼らが一体どのような手法でコンディショニングを行ってきたのか?という部分を見聞きした上で少し気になっている点についてお話ししてみたいと思います。

【ケース1】

治療を求めてきた際に、「投球で肩を痛めてしまった」と本人から説明を受けるのだが、施療を行っていくなかで、「実はスイング練習のやり過ぎで肩関節に異常が起きてきたのではないだろうか?」といった疑問が生じたケースがある。

これは特に高校球児や大学生選手の「野手」に多く観られた現象。上半身全般の筋疲労度からも言えることだが、スイング練習を毎日1日辺り500~1000本スイング続けてきたという選手達の中に多く観察される。

初期治療開始時に肩関節の状態として一番多かったのは、「肩・アウターマッスル」や「広背筋」、肩甲骨周囲にある「大菱形筋」「僧帽筋」、また上半身前面の「大胸筋」などに極度の筋緊張状態が持続していて、「肩甲骨運動」がかなり抑制されており、このような状態でスローイングを行っていれば腕の挙上動作に支障が出てくるので、いわゆる「肘下がりの投球フォーム」に陥りやすい。

当然、そのようなスローイングを継続していくと、回旋腱板筋(肩・インナーマッスル)にも負担が及び、「腱板炎症状」がまず誘発されてくる為、「強い投球=スピードのあるボール」が出来なくなってしまう。

肩関節の伸展、屈曲、水平内転可動域が極度に狭くなっている選手は特に投球の際に支障が出てくる可能性もあるので要注意。

これらのような状態であれば、特に上半身全般の筋柔軟性の回復が必要であり、何故なら上体の回旋動作というのは胸椎部における可動量が多い為、そこを阻害されてしまうと肩甲帯の運動にも悪影響を及ぼしていく。だから時間軸でいけば肩関節の動きに支障が出てくるということになる。

上半身を大きく分ければ、体の後面と前面になる。体の後面で一番大きな筋肉は広背筋、前面で大きな筋肉は大胸筋、いずれもバットスイングで使われる筋群であり、初めは肩関節周囲の筋肉に異常が無くとも、それら上半身の筋群が疲労を蓄積してしまえば緊張を強めながら上体の捻り運動に制限が出てくる。その上でいずれ肩甲帯の運動や可動性にも影響を及ぼすということ。

このようなケースの肩関節痛を改善する為には、上半身全般の筋柔軟性確保と、肩甲骨運動の正常化が必須であり、肩関節可動域のみ正常に戻っても、再び肩関節痛を再発させてしまうことが多くなる。ここが一番重要な部分。

どこで治療を受けても肩が治らない・・と不満を訴えてきた学生選手の中には、そういったケースの上で「適切な治療」を受けていなかった選手達も存在しているが、同一の多くの連続動作によって筋疲労が蓄積してくれば無意識的に「筋活動を休止させてしまう」のは明らか。

試しに腕立て伏せをその場でずっと続けてみれば理解できるだろう。そのうち腕の筋肉が動かなくなってきて体を起こせなくなる。

「量より質」が理に叶っているというのは、無意識的な筋活動の休止が起これば、必ず「代償性運動」が起こるからで、それは要するに代償性運動=無駄な動きになるということ。

連続動作を長い時間続ければ、力が抜け自然な形が出来る・・・という論もあるが、「代償性運動=無駄な動き」が起こっていれば正反対の論となる。正しい形が継続出来なければ運動の大半が無駄になっていく。

代償性運動によるスイング練習は続けられても、それによって肩を痛めてしまえば投球がきちんと出来なくなる。野球選手は投げる、打つどちらもプレーしなければならいスポーツ。

投げる際に肩が痛いといった場合、それがスローイング練習だけで起きているとは限らない。スイング練習が起因となってしまうケースもある。

【ケース2】

まず「ルーズショルダー=肩関節の前方、後方、下方弛緩性」は、特に筋力の乏しい小学生低学年~高学年の少年選手の多くに認められる症状である。

彼らにどのような肩のコンディショニング法を身につけているのか?と尋ねてみると、一様に「何もしていません」という言葉が返ってきた。

また中学生選手、高校球児に同じようなルーズショルダーが認められ、上記のような質問を行ってみると、ほぼ皆が口を揃えて「チューブを引っ張っています。」という答えが返ってくる。

実際にどのような形態でチューブを引っ張っているのかを目の前で彼らに行って貰うと、それらの手法が「肩・アウターマッスルを刺激する手法」になっていることが非常に多い。

肩のコンディショニング方法の中には、まず「肩関節を安定化」させる為に「インナー・マッスルの強化」を行う必要がある。これはプロ野球選手達も日頃から行っているものだ。

チューブ(ゴム)というのは、支点から距離が近いほど張力が弱く、距離が遠くなるほど張力が強く働く原理となっている為、一様に「ゴムを強く引っぱれば肩がより強くなっていく」と勘違いしている選手達が非常に多かった。

小学生のお子さんから大学生選手まで、こういったチューブによる肩インナーマッスルのコンディショニング法を継続しているにも関わらず、肩関節に弛緩性が認められるということは、「やり方が間違っている」か、若しくは「きちんとインナーマッスルを刺激出ていない」か「負荷強度が強すぎるか弱すぎる」か「コンディショニングがきちんとプログラムされておらず、日々継続されていない」のどれかに当てはまるということになる。

また「肘下がりの投球フォーム」に陥っている小学生選手達の多くが、「肩甲骨」を上手に使うことが出来ないケースが多く見受けられるが、この場合、肩甲帯筋群の筋力が弱いことも一因かと察する。

特にこういったお子さん達が腕立て伏せなどを日常的にトレーニングの中で行っているような場合は、「大胸筋」の方が強く働きやすく、逆に肩甲骨が投球の際に固定されてしまうような悪いクセがついている可能性もある。

トレーニング方法、コンディショニング方法を正しく行っていれば、ルーズショルダーは未然に防止することも可能なので、各選手に対する適切な指導が必須。

「今までインナーマッスルを長期間にわたり続けてきたが、全く肩の状態が良くならない」と説明する社会人軟式野球選手達に、どのような手法で肩インナーマッスルを鍛えてきたのか?と目前で実際に行って貰うと、ほぼ全員が全くインナーマッスルを刺激出来ないような手法に陥っていることが多い。

手法が間違っていれば、インナーマッスルを強化出来ない。つまり全く効果が無くて当たり前。コンディショニング方法をもう一度改善していかなければルーズショルダーはいつになっても改善されない。

継続は力なりで、正しい手法で最低2ヶ月~3ヶ月継続すれば、草野球選手のように、週1回しか野球をやっていなくても、必ずルーズショルダーは改善される。

肩関節が不安定であれば、インピンジメント症候群、腱板炎や腱板損傷(特に刺上筋損傷)に陥る可能性が高く、慢性的な肩関節痛の一番の原因となっていく。

肩関節というのは、元々の構造が「不安定な状態に陥りやすい」ということ。

簡単な言葉で説明をすると、ドアを止めているネジが緩んでいれば、ドアを開けるときにギーギーと耳障りな音がするはず。そのような状態に陥っているのが、所謂「ルーズショルダー」

そして「ネジをきちんとドライバーで締めておく」のが「インナーマッスル強化」ということ。ネジを常にきちんと締めておけばドアを開けるときに嫌な音はしない。

その際にドライバーの先っぽが小さすぎても大きすぎても、きちんとネジは締められない。ちゃんとネジ穴の大きさが合ったドライバーでネジを回す必要がある。

特に筋力の乏しい小さなお子さんから小学校高学年、中学生までの成長段階の子供達の肩関節というのは、「ドアを止めているネジが緩みやすい」ということ。

同じく高校球児、大学生選手、社会人軟式野球選手の場合は、ドライバーの大きさや回す方向が適切でなければ効果が出せないということ。

昔、チューブのようなトレーニング用具が無かった当時、どんなもので肩のインナーマッスルを強化していたかというと、笑い話のようだが「輪ゴムを長く繋げ」行っていた。

今はスポーツ店に行けばチューブにも様々な強度・張力のものが多い。しかし「張力が強ければ強いほどインナーは鍛えにくくなる」ということ。

適切な負荷と腕の運動軌道が得られなければ、インナーマッスルはまず強化できない。ここがルーズショルダーを改善する一番大切な要点となる。

肩・インナーマッスルの強化というのは非常に地味なトレーニングだが、野球選手にとっては最上位に挙げておくべき強化。楽しくボールを投げ続ける為に。(by 院長)

野球肩障害のご相談と「大切なこと」

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① 全力投球の半分程度の力で投げれば、それほど痛みを感じない。また投げ方(フォーム)によっては、痛みを感じないときがある。

② 練習の際、キャッチボールを始めてすぐに痛みを感じる。そのまま投球を続けていると、更に痛みが強くなってくるので、おもいきり腕が振れなくなり肘から手首の力を使って投げてしまう。

③ 投球加速期に「脱力痛」を感じるので、おもいきり投げることが出来ないが、肘を下げて投げるとあまり痛みを感じないので肘を下げて投げている。

④ テイクバック時に肩が痛くて肘がどうしても上がってこないので、どうしても肘下りの投球動作になってしまうが、テイクバックの時に痛みが出ないようにすれば、なんとか投げられる。

⑤ ボール・リリース時だけ痛みが強く感じられるので、結局、腕が縮こまったような投げ方になってしまい、勢いのあるボールが投げられない。

⑥ カーブを投げれば痛くないがストレートを投げると痛い。

⑦ 試合や練習時の投球では全く痛みを感じなかったが、家に帰ってから疼くような痛みがあった。

⑧ 試合に登板して初回から5回くらいまでは全く痛みを感じていなかったが、球数が増えてきた7回以降に肩の後ろの方に嫌な痛みを感じたので降板した。

⑨ 今まで肩に痛みを感じることが無かったのに、あるときから急に痛みを感じ始め、約1ヶ月間くらい痛みが持続しているので、投球の際に腕を強く振ることができないが、現在も投げ続けている。

⑩ 足首の捻挫をしてしまったので、約3週間ほどボールを投げずに上半身のウエイトトレーニングを行っていた。その後、足首が治って練習に合流して、キャッチボールを再開してから約2週間後に肩に痛みが出てきた。

⑪ オーバースローで投げると痛いが、サイドスローで投げると痛くない。

⑫ 1ヶ月前から投球フォームを変える為に、1週間に4日ほどブルペンでピッチングをしていたら、2週間後に肩全体に重さを感じ、そのまま投げ続けていたら肩の前側に痛みが出てきた。

⑬ 守備練習のとき、外野からバックホームへ返球した際に、肩の後ろ側に激痛が1回だけ走った。そのまま投球を続けていたら、肩が痛くて腕をおもいきり振れないくらい痛みが酷くなった。



野球肩障害のご相談には、上記のように様々なケースがあります。

もちろん、ここに挙げた例だけでは済みませんが、それくらい野球というスポーツでは、「肩関節」に異常を訴える場面が多くなるということなのです。

またピッチャー、キャッチャー、内野手、外野手といった各ポジションによっては、同じような肩の痛みであっても、その対応方法には違いが出てくるわけですが、それはポジションによっては試合や練習時の投球数に違いがあることや、よりバッティング練習の為にバット・スイングを多くやらなくてはならないとか、ピッチャーやキャッチャーでは、より試合時や練習時に投球数が多くなるといったポジションによる状況の違いがある為です。

それから高校球児となれば、もし現在肩に痛みを感じているとしても、自分自身の置かれた立場(すでに背番号を貰っている等)によって、投球を休めないし休みたくない・・・といった自己の願望も加味されますから、詳細は省きますが私がここで施療を行う場面では、小学生、中学生、高校生、大学生の野球選手達の施療対応には、全く違った面を見せる場合も当然あります。

プロ野球選手となった選手達の中には、そういった学生時代に「肩痛を経験してきた人達」も沢山いました。

甲子園大会に出場し、自分のポジションに責任を持ってボールを投げぬく為に、痛み止めの注射を12回も打って投げてきた人。

また世界大会に出場が決まり、どうしても肩の痛みを現場で申告せず、大会が終了するまで我慢して投げてきた人・・・など。

そうやって肩が痛くても何らかの方法で痛みを鎮めながら野球を続けて、その為に実力が認められてプロ野球選手になってきた人を私は沢山見てきました。

だから現在、肩に痛みがあるけれども致命傷さえ負うことがなければ、もしかすると痛めた肩を回復させることも可能でしょうし、その上で実力を発揮することが出来れば、プロの世界に認められるかもしれません。

そういう意味では、何が何でも痛めている肩を休める為に、大切な大会出場を諦めたり、レギュラーの座を放棄することは、その選手にとって「無」を意味することになる場合もあるでしょう。

しかし成長期である小学生・中学生までのお子さん達にとっては、まだまだ先がありますから細心の注意を払っていかなくてはならないはずです。

プロ野球の世界では、「選手」というのはチームの「財産」ですから、その価値を高めていく為に「練習」というものがある・・・そういうことになります。練習によって各選手達の実力が上がり、毎年行われているペナントレースではどこのチームも優勝を目指しています。

そして中には「痛みを我慢しながらプレーを続けている選手」がいるかもしれませんが、その痛みを乗り越えるだけの力が選手自身に無ければ、それは「ただの故障者・怪我人」で終わってしまいます。

厳しいようですが、そういった故障やケガの為にチームを去るばかりでは無く、プロ野球の世界を去らなければならない選手達も毎年大勢辞めていくのが、真のプロの世界の厳しさとも云えるでしょう。

学生野球・・・即ち、教育の一環として行われている「野球の世界」では、各野球団体における大会があり、その頂点を目指す為に学生選手達は日々練習・試合に打ち込んでいますが、彼らも野球の世界にとって大切な「財産」だと思っています。

だから本来であれば、無理はさせたくないし、無理を押し通して痛めた肩を更に酷使することは絶対に辞めさせるべきでなはいかと考えながら、私は施療をこれまで続けてきました。

「治す」為に一番必要なものは、まず「時間」です。

その時間とは、人間が根本的に治癒していく為に必要な時間のことなのです

その回復させる為の時間を如何に短縮させるのか・・・そこで一番必要なのが「周囲の理解と故障やケガに対する考え方・対応方法」です。

昔、私がプロ野球の世界でトレーナーを行っていたとき、ある選手が試合中にアクシデントで膝の後十字靱帯を切ってしまったことがありました。そしてその選手の状態では翌日の試合はおろか、2週間先の試合でさえ出場は困難ですから、私は当時の監督に「○○をファームへ降ろしてください。」と告げました。

しかしその監督は激怒して、「テーピングでも何でもして明日試合に出せないのか!」と言ったのです。

もちろん私はその要請を断りました。その選手は今でもファイターズのユニフォームを着て元気にプレーしていますが、当時の監督はチームを去ってから長い年月が経った今でもユニフォームを着ることはありません。

そのようにして、チームの指揮官が選手の存在をどのような存在として捉え、チームを動かしているのか?ということは、一番大切な部分であり、野球の世界の一番の財産である「選手達」を生かすも殺すも「総指揮官である監督」に委ねられている・・・ということではないかと私は思っています。

2006年、ファイターズはパ・リーグ制覇、日本シリーズ優勝、アジア大会優勝という3つの勲章を手にすることが出来ました。そしてその年はファイターズというチームが一番故障者を出さなかった年でもありましたし、その時にチームの総指揮を執っていたのが、あの外国人監督であるヒルマンさんだったのです。

彼ほど選手達を大切に考え行動を起こしてきた人物を私は知りませんが、そのようにして、チームの財産である選手達を「生かす」為には、やはり「選手達を大切にする心と行動」が無くてはならない・・・という一番良い例だと思っています。

だからこそ選手達はその心と行動に応えてくれたのではないでしょうか。

話がだいぶ逸れましたが、勝負の世界において故障者や怪我人というのは、ある面では「マイナス要素」かもしれません。そしてそのマイナス要素を出来るだけ減らす為に私達のようなトレーナーという職業があるといっても過言ではありません。

私はそうやってプロ・スポーツの世界の中で感じてきた、今でも大切にしている事があるのですが、それは「選手達を壊すのは簡単なことだ、理に叶わないことを続けさせていれば、選手達は簡単に壊れてしまうし、壊れた選手を治すには時間が必要になってしまう。それならば壊さないように、壊れないようにプレーさせてあげなくては。」ということです。

一番初めに例を挙げさせて頂いた様々なケースの野球肩障害に限らず、スポーツを行っていれば、肘や手首、背中、腰、股関節、膝、足首などの関節、全身の各筋肉、各靱帯、軟骨、骨、皮膚など・・・・生身の人間であれば、どこだって故障を起こす可能性があるし、アクシデントでケガを起こすものです。

そのときに現場で一番初めに対応するのが、私達「トレーナー」という存在です。だからこそ責任があるし、その責任の上で様々な対応やアドバイス・指導を行いながら助言していくわけです。

もしそのような助言や指導に対し、現場の総指揮官や責任者が背を向けるならば、それは「チームに対する背任行為」であり、また選手自身がトレーナーという存在を無視したり軽視していけば、そこで既に「未来の負け」が待っている・・・そういうことではないかと私は思っています。

ここ横浜・多宝堂へやってくる学生選手の皆さんは、もちろん全てが全て野球で飯を食っていく人達ばかりではありませんが、彼らは本当に野球が好きで好きでたまらない人達ばかりです。

だからこそ一日も早く復帰したいが為に、また試合や練習に良いコンディションで望んでいく為に私の施療を受けに訪れてきます。

マンツーマンで彼らに施している施療中に、私は彼らの身体を通しながら日々の鍛錬の厳しさを感じてきました。

高校球児達は日々練習試合に明け暮れて夜遅くに帰宅しています。また小学生・中学生達は平日は学校や塾で学びながら、土日も野球・野球で休む暇も無く身体を動かしています。

「プロ野球ってこんなに長い時間練習するんだ・・。選手達はどれだけ体力があるんだろう。凄いよなぁ。」

もう20年以上前のことですが、多摩川グラウンドで初めてファイターズの練習に参加したときにそう感じました。

そしてトレーナーとして一年一年と経験を積み上げていきながら、5年経ち10年経ちプロ野球の世界も徐々に「中身」が変わっていきました。

その中身とは「練習内容やトレーニング」です。

「選手達を壊さないように、壊れないようにする」為には、彼らの身体と心を大切に鍛えていかなくてはなりません。

しかし「大切にする」というのは、「優しくする」ということではありません。

それは「選手達は自分の身体は自分で磨いて守れるようにしていきなさい・・・・ということを「チームの中で徹底させる」ということです。

誰のせいでもなく、自分自身の身体は自分で責任を持って管理していく・・・それが「選手を大切にする」ということです。

そういう意味からすれば「肩に痛みがあるけれども誰にも言わずに無理して投げている」というのは、「自己管理が出来ていない」ということになるわけです。

またもし選手が「肩が痛い」と告げてきたのに、「大丈夫か?今日だけはどうしてもプレー出来ないか?」と選手に聞くだけで詳細な肩の状態を見定めていかなければ、それも「選手管理が出来ていない」ということです。

要するに、「有耶無耶にする」とか「今日はとりあえず」というのは、全て「管理放棄」なわけですから、それでは先の結果が見えてしまいます。

だから「管理する側にしっかりと両者が立っていかなければ、真に選手達を大切にすることは出来ない」と、そういうことではないかと思うのです。

話しが長くなりましたが、いずれにしても妥協であるとか、その場凌ぎの管理だけでは、やはり「チームは強くならないし、選手達も真に生きない」ということではないでしょうか。

深い意味は込めませんが、ここにいらっしゃる皆さんが、そういった私の考え方に同意され、そして信頼を向けて下さっているということを日々強く感じながら施療を行わせて頂けることに本当に感謝しています。

今日は私自身の過去の仕事における場面から培ってきた大切だと感じてきたことを少しだけお話しさせていただきました。

あと数日でゴールデンウィーク突入となりますが、この4月中は本当に多くの学生さん達にご来院頂きまして、ありがとうございました。また一緒にお越しくださった親御さんや指導者の皆様にも本当に感謝しております。

そしていつもこの治療院ブログを最後まで読んで下さっている皆様にも本当に感謝しております。ありがとうございました。

ファイターズはベテラン選手がファームに下りていたり、大谷選手が怪我をして戦列を離れてしまっていますが、昨日のホークス戦を観戦しながらチームの底力を感じましたね。

これから始まる交流戦が楽しみです。(by 院長)

少年期の野球肘を治す(1)小5・投手のケース

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小学校5年生・男子

<野球歴>

* 小学校1年生より軟式野球開始、現在のポジションは投手及び外野手

<経過>

* ボールを投げるときに肘関節の内側が痛む
* 2週間前、近隣の整形外科を受診/レントゲン検査で骨に異常なし
* 冷湿布及び鎮痛消炎剤による経過観察
* 2週間の投球禁止の指導・2週間後に病院再診

<主訴経過及び投球頻度>

* 1ヶ月前よりボールを投げると、たまに肘の内側に痛みが出る
* 1週間前、試合で先発ピッチャー/5回まで投げ、6回途中で肘痛あり交代
* 投球頻度→約300球/1週間、試合時の投球/80球~150球程度

<現在の肘の状態>

* 肘関節の可動域制限あり(伸展:健側差-10度、屈曲:健側差-15度)
* 肘関節内側上顆部に圧痛あり、運動痛あり(主に肘伸展時の痛みあり)
* 肘関節内側部へのストレス痛あり
* 内側靱帯部ストレス痛なし
* 尺骨神経脱臼所見なし
* 握力低下/ややあり
* 前腕回外運動/硬さあり

<施療>

* 施術内容:鍼パルス通電療法スポーツマッサージ、関節マニュピレーション、その他(肩甲胸郭関節の可動性を状態改善)
* 施術時間:1回約1時間程度
* 上記施術:1週間に1回施療継続
* 3週間でほぼ状態改善

<改善後の肘の状態>

* 肘関節の可動域制限なし
* 肘関節内側上顆部の圧痛緩和あり、運動痛なし
* 肘関節内側部へのストレス痛緩和
* 内側靱帯部ストレス痛なし
* 尺骨神経脱臼所見なし
* 握力低下/やや緩和
* 前腕回外運動制限なし

* 上記緩和状態を確認後/投球動作確認→肘関節痛ほぼ緩和

<改善後の運動経過>

* 治療終了後、2日後より投球再開(15m~20m以内×30球・60%の力で投球指標)
* 3日投球継続で1日ノースロー
* 現在の距離で投球強度を徐々に上げる
* 投球再開から3週間/20m~30m以内×50球・投球強度90%指標
* 投球再開から1ヶ月/30m×70球(全力投球は20球程度)・投球強度100%指標 

<投球リハ再開後の肘の状態>

* 投球リハ開始から2週間後に経過観察のため再来院
* 現在、20m×40球・投球強度80%程度までで肘の状態経過良好
* 肘の状態、やや前腕・上腕部全般に筋緊張認めるが施療後、状態緩和
* 投球リハ開始から1ヵ月で試合復帰(ポジション・ファースト)
* 試合復帰から1ヵ月後にピッチャー再開
* 初診時から3ヶ月後に再来院・肘の状態に異常なし
* 1年経過後に再来院・肘の状態に異常なし/その後もピッチャー継続中



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今回は小学校5年生・男子で軟式野球を行っているA君の投球野球肘障害の治癒経過に関してお話ししてみましょう。

今回、A君の野球肘のケースでは、一番初めに受診された整形外科におけるレントゲン検査で骨傷(骨の異常)が無く、肘の関節に関わっている筋肉・靱帯・腱などの損傷も無かったわけですが、「関節の可動域の異常」や「患部の圧痛・運動痛」だけが認められる状態でした。

これは野球肘の中でも割と軽度の障害となります。

横浜・多宝堂で治療を開始後、約3週間でA君の肘の状態は改善したわけですが、A君がチームでピッチャーをやっていること、それから肘が痛くなる以前には週に300球前後の投球を続けきたことなどから、投球を再開する段階に投球リハとして指標を設けさせていただきました。

これは野球肘や野球肩の状態が改善し、その後に投球を再開する場面では一番大切なテーマとなってきます。

* 投球距離×投球数×投球強度 & スケジュール・日程

上記の投球要素をどのようにプログラム化し、それを現実の上で行っていくのか?というのは、そのお子さんが野球を今後続けていく上で、お子さんそれぞれが環境的なものに違いがあるので一概にこうすればよい・・・とは言えない現状もあるでしょう。

プロ野球の世界には、私達のようなスポーツ・トレーナーがいるので、毎日故障した選手のリハビリ経過を見ながら記録しておき、また選手の肩や肘などの状態を詳細にチェックしたり治療を行ったりしていますから、投球リハビリ・プログラムを実行している最中でも、患部に異常が発生するようなことがあれば、必ずそこで投球リハの内容に変更等を加えながら、選手達の経過を良好な状況に差し向けることが可能になっています。

ところが少年野球チームの場合には、土曜日・日曜日にしか現場の指導者さんから投球指導を受けられなかったり、若しくは投球リハの経過を見て貰えない場合もありますから、お子さんに上記のような投球指標を指導しても、なかなかそのような経過が追えないケースも多いのが現状です。

今回、A君のケースでは、お父様がチームの監督さんだったこともあり、休日以外の平日にも、きちんと投球リハの経過を追っていただきましたので、当然、A君の野球肘は良い経過を辿って、その後に試合復帰、またピッチゃーとしても復帰されました。

このように野球肘の状態改善というのは「治療によって痛みが無くなる」ばかりでは無く、その後の「投球リハビリ・プログラム」をどのようにして行っていけば良いのかを私達トレーナーと指導者さん(若しくは親御さん)とで、しっかり連携が取れる状況があって、それが一番お子さん達の肩や肘をその後に安全に回復させられる環境となっていくことは間違いないと思います。

もちろんその途上には、「正しい投球フォーム」「肩や肘に負担のこない投げ方」というものや、「お子さん達の肩や肘の状態を正しく認識する」ということも当然必要な要素になってきます。

以前、あるお母様から電話相談が入り、野球肘に関して詳細なご質問を頂いたこともありますが、そのように親御さん自らが自分のお子さんの野球肘を治してあげたい一心で、それこそ30分でも1時間でも私の話を聞きながら、その上でお子さんへの施療内容やその後の復帰時期などの予測等まで幅広いご質問もいただいたわけですから、私は本当に驚きを隠せなかったものでした。

しかしそのような心がけを親御さんがしっかりもっていれば、お子さん達の野球肩や野球肘は絶対に良くなるし、その後のお子さん達の資質も大切に守られていくのではないでしょうか。

今回は小学生の野球肘における経過観察や施療、それから状態改善後の投球リハビリ・プログラム等について、簡単ではありますが「小学校5年生・投手A君の野球肘」のケースを基にしながら今日はお話しさせていただきました。(by 院長)


少年期の野球肩を治す(1)中2年・捕手→投手のケース

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中学校2年生・男子

<野球歴>

*小学校2年生より軟式野球開始、中学軟式→捕手からポジション変更で投手

<経過>

* 1週間前より投球時(特にピッチング)に肩痛を自覚した為、投球抑制
* 投球(ピッチング)でテイクバック期から加速期にかけて肩痛発現
* 整形外科受診なく直接当治療院来院 

<主訴経過及び投球頻度>

* 1ヶ月前に捕手から投手にポジション変更
* 投手にポジション変更後、当初は肩の自覚異常なし
* 2週間前より投球時にテイクバックが取り辛い感じあり
* 1週間前から肩に痛み出現
* ピッチングは1回30球~60球で週約4回程度

<現在の肩の状態>

* 肩関節の可動域制限あり(外転及び内・外旋制限著明)
* 肩関節・肩峰下部付近、圧痛、運動痛あり(主に外転運動時に痛み著明)
* 肩・三角筋・中部繊維及び僧帽筋部に筋硬直著明
* ヤーガソン&スピード&アームドロップテスト異常なし
* インピンジメント&SLAPテスト異常なし
* ダウバーン・サインで疼痛誘発著明
* 肩インナー・テストで棘上筋に疼痛誘発少程
* ルーズ・テスト(前・後・下方)異常なし
* 握力低下/中程あり
* 前腕回外運動/硬さ著明

<施療>

* 施術内容:カッピング、鍼パルス通電療法、単刺入鍼、スポーツマッサージ、関節マニュピレーション、その他(肩関節リハ指導)
* 施術時間:1回約1時間15分程度
* 上記施術:3週間以内で3回施療継続
* 3週間でほぼ状態改善

<改善後の肩の状態>

* 肩関節の可動域制限緩和
* 肩関節・肩峰下部付近、圧痛、運動痛なし
* 肩・三角筋・中部繊維及び僧帽筋部に筋柔軟性回復
* ヤーガソン&スピード&アームドロップテスト異常なし
* インピンジメント&SLAPテスト異常なし
* ダウバーン・サイン異常なし
* 肩インナー・テスト異常なし
* ルーズ・テスト(前・後・下方)異常なし
* 握力低下/小程あり
* 前腕回外運動/異常なし

* 上記緩和状態を確認後/投球動作確認→肩関節痛緩和

<改善後の運動経過>

* 治療終了後、2日後より投球再開(15m~20m以内・60%の力で投球指標)
* 投球再開より2週間で25m以内80%の力で投球指標
* 3週間以後、塁間まで全力投球指標
* 4週間以後、ブルペン・スタンディング再開1回20球~60球指標
* 1ヶ月目以後、ブルペン・ピッチング1回30球~70球指標
* 投球再開から3週間経過以後まで3日投球1日ノースロー
* 4週間以後から1日置きブルペン投球

<投球リハ再開後の肩の状態>

* 投球リハ開始から3週間後に経過観察のため再来院
* 現在、塁間全力投球可、肩関節周囲に若干筋緊張認めるも施療後緩和
* 関節可動域等に異常なく、全テストクリア
* 投球再開から1ヶ月経過/指導者より内野手で様子見との判断
* 1ヶ月経過後より代打で試合復帰、以後、捕手復帰
* 2ヵ月後に再来院・肩の状態異常なし



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中学生軟式野球を行っている選手で捕手から投手へポジションを変更後、ピッチング及びキャッチボールで肩に痛みを訴えて来院する。

理学テストから肩峰下滑液包炎を疑い、施療開始。

当初、肩関節周囲に炎症徴候及び筋疲労性の痛みも同時に認めた為、それらの状態を緩和させていく目的で施療継続する。

施療期間中は片手スイング(健側の腕で)を推奨も、本人談では両手でスイング行い肩に痛みが無かった様子で打撃練習は継続、守備練習は下手投げで練習参加していた様子。

尚、打撃練習を行ったことで肩関節部に悪化は認めなかったものの筋疲労は若干認めたので、その後の注意を促した。

施療と共に肩関節の安定化や筋柔軟性を維持するために、肩リハ継続を初回に指導、肩の状態が改善し全力投球が可能になった後も、投球後のアイシング及び肩リハ、ストレッチをしっかりと行うよう指導する。

半年後には捕手を継続しており、試合数が増えていたこともあり(レギュラーだったので)、肩に張りを訴え来院するが、現状で投球抑制の必要は無いが、もともと筋肉の緊張が強くなってしまうタイプなので、肩関節のコンディションを良好に保つため1ヶ月~2ヶ月に一度、施療継続をアドバイス。施療後の投球動作時も肩関節の自覚異常等なくプレー継続可能と判断した。

今回のケースは捕手から投手へポジションを変更した後に起こった投球肩関節障害であり、肩関節悪化の経緯としては、捕手から急に投手へ変わった為に投球フォームの安定化が短期間で成しえなかったこと、また投球強度や頻度が変わったことで肩インナー・アウターのバランスが徐々に崩れていったことが伺えた。

もともとその選手が持っている肩関節の可動域も投手を継続するにはやや難しい部分もある・・・といったことを同時に併せ考えておく必要があったのではないか?といった個人的な意見もあるが、そのような複合的な要因によって発生した投球障害のケースではなかったのかと思う。(by 院長)