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健康の法則・・低気圧による体調悪化

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低気圧の影響というのは人間の体に悪影響を及ぼす根源的な環境を作り上げていると言われていますが、それはどうしてなのでしょう?

人間の体内には血液が流れています。その血液には粘度(血中濃度)があります。タバコを吸う人や疲労度の高い人、コレステロールの多い人などの血液は粘度が高く、それによって血液循環を悪くさせています。

健康な人の血液というのは汚れが少なくサラサラとしていて滞りなく循環していると言われていますが、それだけ血液の状態というものが「健康と深く結びついている」ということになります。

血液の粘度というのは、その人の水分摂取量や代謝機能とも関連しており、あまり水分を摂らない人や代謝が悪くなっている人の血液も粘度が高くなりがちです。

体の中を巡っている血液というのは「赤血球・白血球・血小板・血漿」といった成分で構成されています。

まず赤血球というのは「酸素を運ぶ役目」を・・。

白血球というのは「体内に入った細菌やウイルス、それらのように体にとって有害だと判断したものを攻撃して殺傷する役目」を・・。

血小板は「血管から出血した際に、固まらせて止血しようとする役目」を・・。

血漿(けっしょう)は「二酸化炭素や養分を運ぶ役目」を担っています。

この血液の働きが正常に機能してこそ、生きていく上で健康が保たれていくということになりますが、その中にあって、血液の重要な機能の中には「体の各細胞にとって必要なものを届け、必要の無いものを預かってくる」という働きがあります。

そしてそれらは「毛細血管」で行われているのですが、毛細血管というのは非常に細く0.5mmにも満たない細い血管です。特に体の末端(手や足など)に行けば行くほど細くなっていきますので、血液粘度が高くなればなるほど毛細血管に血液が行き渡りにくくなるのです。

血液の働きの中で重要な機能である「体の各細胞にとって必要なものを届け、必要の無いものを預かってくる」という働き自体は「毛細血管の領域」でしか行われない為、毛細血管の血液循環が悪くなると、これらの機能に弊害が出てきます。

血液の粘度が高くなるということは、その一つの原因となります。「新陳代謝」が悪いというのは、体の細胞にとって必要なものが行き届かなくなり、必要無いものを上手に体から排泄出来ない状態・・・という事になるのです。

これは自動車で言えば、「粗悪ガソリンと汚れたエンジン・オイルでエンジンを動かし、マフラーを塞いだままで走り続けている状態」と同じ事になります。そんな状態で走り続ければ自動車だってすぐに壊れてしまいますね。

ですから血液の粘性が高くなってしまうということ自体が不健康な状態である・・というのは誰の目にも明らかです。施療の際にスポーツマッサージなどを全身的に行うのは、実はこの毛細血管への血液循環を促して新陳代謝の悪化を改善していく為です。施療が終わった直後にクライアントさん達の顔色を診ると「薄桃色」になっています。これが顔色で判断できる最高最良の状態なわけです。

最後に低気圧と体調悪化についてですが、これは低気圧による「不安定な気温」「雨、湿度」が体に影響を及ぼしていて「血液の流れがやや遅くなる」為だとも言われています。

血液の流れが遅くなれば当然、毛細血管での「新陳代謝に悪影響を及ぼす」ことから、「痛み」が出やすくなったり、「体の重さ」も自覚しやすくなります。また悪天候によって太陽の光が当たらない状態が続くと、脳の中から出ている「セロトニン」というホルモン分泌が少なくなり「 精神を安定させ興奮や不快感を鎮め、やる気を起させる」という作用があるセロトニンの分泌が減れば、当然、「元気のない不安な状態におかれやすくなる」・・・ということになります。

ただし人間の体を動かしている中心には「心」がありますね。ですから健康的な「心」を自分自身で養いながら、体の血液循環を良くし新陳代謝を滞らせないことこそが、まず健康の第一歩である・・・ということが言えるのではないかと思います。