« 慢性的な痛みの正体 | メイン | 打撲の痛みや筋肉痛を早く治す一番簡単な方法 »

頸椎ヘルニアによる感覚異常と痛み

Thwisjjd9xjakas

頸椎ヘルニアの場合、頸椎の何番目に障害が及んでいるのか?という状況を患者さんの感覚異常から読み取る情報があります。

感覚異常の中には肩から腕・手指にかけての「シビレ」や「痛み」または指先などの「知覚鈍磨=感覚が鈍くなる」を主としています。

横浜・多宝堂治療院では頸椎ヘルニアと病院で診断を受けた後に、訪れて来られたクライアントさんが十数名ほどおられましたが、いずれも鍼灸マッサージや頸胸椎部調整によって痛みやシビレ、知覚鈍磨が消失していった確率は約95%でした。

施療を開始する前に必ずチェックする神経根に対するテストを行い、上肢への放散痛、シビレなどがどの程度なのか?また何処の部位にそういった症状が出ているのかを確認します。またクライアントさんの日常生活の中において、どういった場面でそれらの症状が発現し、また増悪するのか確認を取ります。

通常は「朝方の起床時に必ず指先にシビレを感じる」だとか、天井を見上げる姿勢を取ると首から肩にかけて電撃痛があるという場合があったり、パソコンのキーボードを打っていると指先の感覚が鈍くなってくる・・・といったものでしたが、中には車を運転する際に後方を確認しようとして首を捻ろうと思ったけれど、首に激痛が走るので、そのような頸部の運動制限がある・・・といった様々な状況があるようでした。

病院の検査等で実際に椎間板変性やヘルニア症を認められたとしても、感覚異常や痛みが発現しない場合もあるので、画像上からの所見は所見として、あくまでも患者さんの主訴を中心とした診断になることは当然としても、外傷性によるもので無い場合には、直接的な原因の除去(ヘルニアの除去手術等)をたとえ行わなくても、自然消退する場合もあるし、鍼灸マッサージで改善されるケースも多いことから、患者さんの健康状態や疲労度、また日常的な体の使い方などを改善することでも頸椎ヘルニア症は緩和させていくことが可能だと思います。

なかには重症な感覚異常や痛みを自覚しているケースもありますが、こういった場合は痛みによって二次的な筋緊張や筋委縮などが著明になっている場合もあるので、こういったケースでは治療回数もやや多くなることは否めないのですが、施療を行っていくとかなり運動時の痛みが軽減されていくので、日常生活の負担が減少しているようですね。

また指先のシビレ、痛み、知覚鈍磨のみで頸部に痛みを伴わない頸椎ヘルニアと診断されたケースでは、数回の施療により著明な改善効果がありましたので、「頸部だけに痛みがある」又は「腕や指先にシビレや痛みなどがある」といった場合は是非御相談下さい。

もちろん重症なケースでも根気よく施療を行っていけば、日常的生活の範囲の中でも、かなり痛みやシビレ、知覚鈍磨の症状が軽減していくと思います。

頸椎ヘルニアに対するアプローチの中で確認すべき大切な事とは・・・

① 頸部の前後屈や回旋動作時に頸部の痛みがあるのか?無いのか?
② またそのような首の運動によって腕や指先への放散痛があるのか?無いのか?

③ 肩甲骨を動かしたときに首や腕・指先に感覚異常が出るのか?出ないのか?


この3点でおよその予測をつけながら施療を行っていく・・・ということになります。


* 陰圧療法、脊柱鍼法、全身的なスポーツマッサージ(頸部を背部方向から押すと痛みが誘発される場合、側法スポーツ・マッサージを行います)で、そして肩甲胸郭関節運動など頸部ヘルニアに対する有効だと判断できる施療によって早い時期から施療を開始してみませんか?その効果を体感されるのではないかと思います。



<関連Web>

* 頸部椎間板ヘルニア