« 頸椎ヘルニアによる感覚異常と痛み | メイン | 育児期のお母さん達に多い、身体的な痛みや骨盤の歪み »

打撲の痛みや筋肉痛を早く治す一番簡単な方法

Pours774sk120


打撲には様々なケースが考えられますが、今日は特に運動器系の打撲外傷についてお話しさせていただきます。


硬式野球ではデッドボールによる打撲、サッカーではボールを蹴る際に足と足が交錯して打撲、バレーボールでは床に肘を打って打撲、一般生活の中でももちろん様々なケースによる打撲が発生することがあります。

打撲の際の対処法ですが、まず患部の腫れが酷くならないうちに氷をビニール袋などに入れ患部を冷やすことです。腫れが酷くなると打撲の治りは悪くなりますし、その後に痛みが残りやすくなるからです。

打撲痛が酷い場合には、皮下出血といって患部に内出血が認められような場合もあります。皮膚の下に血腫が固まって残ってしまうと、その後の痛みがなかなか引かないこともあるので、表面的な内出血である場合には皮膚表面上から散らしておく必要があります。

又、もし血腫が筋肉内や関節内に認められるようなケースでは、整形外科、外科などの病院で注射器による抜血処置が行われる場合もありますので、もしそのような疑いがある場合には。まず整形外科などで診察して貰った方が賢明です。

軽度の打撲症であれば冷シップを1週間も張り続けて治るのを待つよりも、受傷後2、3日経過してから患部周辺に鍼(ハリ)治療を行うと割と早く痛みが引いてきます。

これは鍼(ハリ)を患部周辺に打つことによって患部周辺領域の血液循環が早期に改善されるので打撲によって生じた炎症後に発生する発痛物資を早く洗い流してしまえるからに他なりません。

鍼を体表に打つと患部周辺の血液循環が普段の10数倍程度早くなったり、リンパ液循環が改善されるので打撲部に滞っていた発痛物資が早く洗い流されてしまうからです。

もちろん打撲後の痛みや筋肉の過緊張からくる痛みに対して、医療機関等で処方された「鎮痛消炎剤や筋弛緩薬」を用い、患部の痛みや炎症、筋肉の緊張を抑制させながら、その後に患部の痛みや筋緊張が治って痛みが緩和する場合もあります。しかし反対に投薬を長期継続してしまったことによる二次的弊害によって打撲痛や筋肉痛が慢性化していたケースもあるようです。

なぜ打撲の痛みや筋肉痛が慢性化してしまうのか?・・・と云うと、それは病院で貰ったお薬を飲む事で、早期に痛みを抑えこんでしまい、「まだ患部の状態が完全に良くなっていないにも関わらず、患部が治ってしまった・・・と自己判断・勘違いをして、スポーツ活動を行ってしまったり、日常生活で患部に無理をかけてしまうから」・・・そういったケースも一つの原因となるでしょう。

特に打撲によって傷めた患部組織(筋肉・腱・靭帯・軟骨・骨・神経)の修復には、ケガの程度によって「全治○○日」とか「全治○週間」といった、完治指標がありますので、受傷直後にはただ痛みを抑えるだけでは無く、必ずこのような組織修復経過を診ていかなければなりません。中途半端な状態で運動を開始してしまうことで、慢性痛に移行するケースもあるからです。

また治療を行っていく上で、打撲痛や筋肉痛のある患部に何週間も低周波治療器をかけて治そうと試みている場合もありますが、皮膚表面に通電するよりも、体表から僅か数ミリ程度の場所に鍼(はり)を刺入してから通電した方が鎮痛効果や治癒効果がより高くなる場合があります。

これはプロ野球選手達のデッドボール時の打撲痛に対する鍼(はり)治療や筋肉痛に対する鍼治療の効果によっても実証されてきました。

また急性期の外傷においては微弱電流療法(MCR)とアイシング(冷却)を併行して行う方法も効果があると言えるでしょう。

いずれにしても打撲痛や筋肉痛に関しては、鍼を行って患部の痛みが早期に回復していく事はプロ野球の現場でも数多く実証されてきたことですが、一般社会でこのような方法が取られるケースは少ないのではないかと思っています。

先日、あるお子さんが接骨院で毎日毎日電気治療を行っていたのに、「痛みに全く変化が無い」・・・ということでご相談をお受けしましたが、たった一回の鍼(はり)治療によって自覚痛の大半が直後に緩和してしまいました。また痛みの無い状態からマッサージを患部に行ってあげることで、痛みによって発生してしまった二次的な筋緊張も早期に解消することができるようになります。

プロに限らずアマチュアでもスポーツ競技を継続する上で怪我・故障などのアクシデントは必ずついてまわります。

特にプロ・スポーツの世界では鍼灸・マッサージ師等の医療国家資格を取得したメディカル・トレーナーが専属契約をして多数存在しており、スポーツの現場で選手達への「鍼・マッサージ等による治療・ケア」が日々行われているわけです。

打撲痛や筋肉痛で10日間~1か月も電気治療に通っていて治らない・・・というのは、簡単に言ってしまえば「効果が低い」からであり、実質的な治療としては課題を残していると云えるでしょう。皮膚表面に低周波通電療法によって打撲痛や筋肉痛に大きな改善効果が無いような方は、一度 鍼(はり)治療&スポーツ・マッサージ治療を是非試してみて下さい。その違いが体感できるはずです。

17年間のプロ野球・トレーナー生活の中において、ありとあらゆる打撲痛や捻挫痛に関する対応を迫られてきましたが、超音波や干渉波等の電気治療器だけを用いてそれらの痛みを緩和させていこうとすると、「それなりに時間を要する」ということを良く理解してきましたし、電気治療器の限界というのは、医療の世界でも長く云われ続けてきたことなのです。治療機器をかけるだけで全ての痛みが完治に結びつくとは限りません。

鍼(ハリ)は体表からわずか数ミリ程度(お子さんの場合は0.3~1ミリ程度です)刺入しますが、実はこの「数ミリ」の差が大きな違いや効果の差を出していきます。鍼を打ったことのある方なら既に体感していると思いますが、打撲痛や筋肉痛のような嫌な痛みには「鍼(ハリ)」が一番効きます。

慢性痛(打撲痛や筋肉痛などが長期化し慢性化して痛みがなかなかひかない状態)に陥ってしまってからでは、二次的な筋緊張や機能的な痛みも付加されてしまう為に、鍼(はり)治療を行ってもそれなりの時間を要してしまう場合があります。しかし打撲痛や筋肉痛が起きてから2、3日後(急性期が過ぎたあたりから)に鍼(ハリ)治療を行うことによって、慢性期へと移行する前に(二次的な筋緊張や機能的な痛みを抑制しながら)早期回復へと向わせることが出来る・・・そういうことになります。

横浜・多宝堂ではこのようなケースが今までにも沢山ありました。お子さんから大人まで同じように高い効率&効果で打撲痛や筋肉痛を完治させてきましたので是非安心してお越しください。



打撲・・・

といっても、受傷した身体症状や各部位によっては、早急に病院を受診しなければならないようなケースがあります。

特に頭顔面部、胸・腰背部、腹部などの打撲では命に関わる外傷に繋がってしまう危険性もあります。

打撲によって下記のような状態が認められた場合には、医療機関(整形外科、脳神経外科、耳鼻咽喉科、内科、胃腸科、呼吸器循環器科)などを早急に受診して、まず診察・検査を受け適切な処置を受けるようにしましょう。

  1. 打撲による骨折、脱臼、捻挫等が疑われた場合(整形外科)
  2. 打撲により鼻骨を骨折した場合(耳鼻咽喉科、整形外科)
  3. 顔面打撲により眼球、歯を傷めた場合(眼科、歯科口腔外科)
  4. 顔面部の骨折が疑われる場合(整形外科)
  5. 頭部打撲により意識障害、吐き気、頭痛等が発生した場合(救急要請→ 脳神経外科)
  6. 胸部打撲により呼吸困難、呼吸時の痛み、吐血を認めた場合(救急要請→内科、呼吸器循環器科、整形外科)
  7. 腰背部打撲により呼吸困難、手足のしびれ、麻痺、痛み等がある場合(救急要請→整形外科、呼吸器循環器科)
  8. 腹部打撲により激しい腹痛が持続したり、吐気、血尿などの症状がある場合(救急要請→内科、胃腸科)