ふくらはぎの肉離れ・・・Q&A
皆様からのご質問の中から、今日はブログ上でお答えさせて頂きたいと思います。(今回は女性の方からのご質問です。)
Q ) テニス中にふくらはぎを傷めて病院では肉離れと診断されました。
マッサージや針の治療をして貰ったらどのくらいで治りますか?
A) 肉離れの場合は障害程度によって、治る見込みにも違いが出てきますが、軽1度損傷程度であれば約2~3週間、2度以上の損傷になると1ヵ月半~2ヶ月かかる場合もあると予測しています。
最近のクライアントさんの中で、最短3回の総合施療によってふくらはぎの肉離れを完治させることが出来たのですが、その反対に臀部(大臀筋)の肉離れでやや慢性化してしまった状態(無理を押してスポーツ活動を継続しながら治療を行った状況下)のクライアントさんのケースでは、7回以上の通院が必要なケースもありました。
肉離れと確定している場合には、出来れば早期に治療を開始して、スポーツ活動を休止することが早期完治に結びつける最高の対応ではないかと感じています。
マッサージを行いながら、針治療を併行して行うと、まず【歩行時の痛み】が早く軽減されていきますが、鍼やマッサージを行っていくと損傷してしまった筋繊維の瘢痕化がまず緩和されながら筋繊維自体の滑走が元に戻りやすくなりますから、その後のスポーツ活動に支障が出ないよう、筋肉を元の状態に導いていく事が可能になるのです。
あるクライアントさんからのご相談の中には早期にリハビリを開始してしまったが故に、かえって患部の治りが悪くなってしまい、約2年間も支障を来たしてしまった・・・という方がおられました。
肉離れを起した後には確かに筋力を低下させないようすることも大切ですが、まず【損傷した筋肉の状態を元に戻すこと】が先決であり、その次に【痛めてしまった筋肉の筋力を回復させていく】ことに重点を置いていくべきではないかと思います。
患部の状態が思わしくない(まだ痛みが完全に引いていない)のに、運動療法ばかり行って対応していると、その後に慢性痛を引き起こしてしまったり、筋力が低下してスポーツ動作に支障を来たしてしまう・・・という不完全な状態に導かれてしまうケースもあるので、この辺の判断が一番重要な部分ではないかと私は感じています。
また筋肉を傷めた直後(急性期)には2、3日間のアイシングを行っていきますが、ふくらはぎの状態(腫れ方や疼痛の程度)によっては、アイシングを行ってしまうと反対に治りが悪くなってしまうケースもありますので、まずは状態を診て、そこから判断していく事が重要です。
ふくらはぎに肉離れを起してしまったケースでは、【歩行困難な状態】になる事もありますが、受傷後にはなるべく【患部に体重をかけないようにすること】も大切な対応になります。
傷めた足をかばって歩いていると、【股関節付近のリンパ節に炎症を起す】ことがありますので、歩くと酷い痛みがあるのであれば、無理をせず安静にして、歩けるようになってからご来院頂ければ充分間に合います。
特に受傷直後はお風呂で足を温めてしまうと【炎症が増大して腫れが酷くなる】ので、足を浸からせずに入浴するようにして下さい。ある程度の期間が過ぎれば通常通り入浴する事は可能になります。(by 院長)