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ファイターズ大型ルーキー大谷選手と院長の徒然治療院日記

 北海道日本ハム・ファイターズに入団したルーキーの大谷翔平選手は「プロ野球の世界で投手・野手の二刀流」を実現させる・・・という大きな目標を掲げており、様々な意見はあるものの、多くの人達から注目を浴びている稀代のルーキーとなっています。

先日3月10日にファーム教育リーグで実践登板するということでしたので、私もさっそく映像を観てみました。まだまだ全力投球とまではいかないまでも、この時期に「最速152km」をマークする投手はそうそういないでしょう。また縦に大きく落ちる「高速スライダー」を見ているだけでも、あの松坂投手やダルビッシュ投手のルーキー時代を彷彿させてくれますから、あとは1軍で1年間を通して登板できる体力・気力が備わってくれば、存在感のある大投手へと自然に成長していくんじゃないかな。そんなオーラを感じます。

バッティングに関しては、あの江川さんも大絶賛している通り、高校生ルーキーらしからぬものがあるし、結果も十分出しているわけですから、まずは1軍のオープン戦から上の雰囲気を肌で感じ取りながら、沢山の対戦投手に対する間合いを経験していくことで、更に進化していくんじゃないでしょうか。

大谷選手は190cmを超える長身と恵まれた体格はもちろんのこと、そのプレーする姿からは投手としても打者としても「力強さと柔軟性の両側面」が常に兼ね備わっており、そのバランスの良さからすると、あの「イチロー」を超えた逸材かもしれません。

あとは実践の中から培われていくだろう、多くの精神的なものが重なり合いながら、1年2年と年を重ねるごとに大きな進化を見せてくれるんじゃないでしょうか。今後が楽しみな本当に素晴らしい選手ですね。

大谷選手はファイターズの2軍本拠地である千葉県鎌ヶ谷市にあるファイターズタウン鎌ヶ谷内の勇翔寮で生活をしていますが、鎌ヶ谷の寮で出てくる食事は最高にボリュームがあるし美味しいんですよ。だからきっと寮の食育によって、肉体的にもまだまだ成長を遂げていくんでしょうね。昨年、ダルビッシュ投手がメジャー球団へと移籍することになり、監督も指導者としては今まで一度もユニフォームを着たことの無かった栗山監督を迎えながら、ファイターズはリーグ優勝を勝ち取ってきました。そして今年はルーキーの大谷選手が加わったことにより新たな息吹も感じますし、更に更に期待していいんじゃないかな・・そう思います。

それから・・・横浜・多宝堂にスポーツマッサージの技術研修に来てくれていたルーキー・トレーナーがアメリカから写真を送ってくれました。

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彼は現在マリナーズの春季キャンプにサポーターとして参加していますが、アメリカと日本との環境の違いや練習メニュー・トレーニングの内容など、様々なものを感じ取りながら経験を積んできて欲しいですね。

日本のプロ野球界のトレーナーの一番の魅力というのは、選手へのケア・・・即ち「肉体的なトリートメント」が行える「徒手的な技術を持っている」ということではないかと思います。スポーツ・マッサージはもちろんそのうちの技術の一つになりますが、もう一つはスポーツ障害を改善するために行う「ハリ治療」が行える・・・ということです。

日本のプロ野球界でトレーナーを行ってきた先輩達は私を含め、「針灸マッサージの国家資格」を持っている人達がその多くを担ってきました。その上で、野球選手へのケアや治療に対応しながら、常に良いコンディションで試合や練習に望んで貰うという点においては、メジャー球団にもそのような「人材を望んでいる球団がある」ということですから、これからの若い世代の人達の中には英語も堪能で針灸マッサージの国家資格を取得し技術を学んできたトレーナーが世界で活躍していける土壌は当然ある・・・そういうことになりますから、あとは「やる気」と「経験」と、そして何よりも多くの選手達から信頼を勝ち取っていくことが大切ではないかと思います。

大谷選手同様、そういったルーキー・トレーナーの方々にも是非頑張って欲しいと願っております。

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話は変わりますが、治療院で治療を行わせて頂いている皆様の中にも、最近、スーパーマンのような方がいらっしゃっておりまして、Hさんはアマチュア・スキー界の中でもトッププレーヤーに入る方なんですが、全日本スキー連盟が行っているアルペンスキー技能テストでクラウンプライズ取得を目標にされています。

実はHさんは数ヶ月前にスキーの滑走中、アクシデントにより膝・外側側副靱帯損傷及び腓骨骨折を負ってしまう大怪我を初めて経験された・・・ということで、受傷後は当然のことながら整形外科で患部のギプス固定が行われておりました。全治は6ヶ月との診断です。

しかしギプス固定が約3週で解かれた後にHさんは、早速リハビリを可能な限り毎日に行いながら、その途上でやや狭まってしまった膝関節の可動域と痛めた膝の外側靱帯部の後遺痛や違和感を解消したいということで、ここ横浜・多宝堂へと起こし頂いたわけです。

そうして私が施療を行わせて頂く度に、「凄い人だなぁ。。」と感じさせられているのは、患部の回復進行が非常に早いということもあるのですが、一番に感じているのは常に「リハビリに挑戦している」ということが解るほど、膝周囲にある大腿部や下腿部の筋肉群の回復が目覚しいということでした。

病院の先生というのは、まず完治目標を掲げはしますが、リハビリの詳細な内容にまではあまり話題を拡げないことが多いものです。また病院でのリハビリというのは、着実なステップを踏んでいく上で、どうしてもスロータイムになりがちです。だからHさんは、「目標達成の為に、自分で出来るリハビリは全部やる」といった姿勢を保ちながらリハビリを全部自分で行ってきたのです。

たしかにややオーバーペース気味ではあったかもしれませんが、Hさんの痛めてしまった膝は本当に早い回復をみせています。これは私の長い施療経験の中でも類稀なるケースで、一般の方々の中でこのような経過を辿っているケースは少ないでしょう。

Hさんのように常に前向きに挑戦を繰り返してきた方にとっては、アクシデントもただのアクシデントでは終わらせない・・・そういったものを強く感じさせられますが、「世間にも凄い人はいるものだなぁ。」といつも感心させられています。

どうぞHさんには大きな次の目標である「クラウン」達成まで是非頑張って欲しいなと、そう強く願っておりますが、ここから先の時間の中でじっくりと体を作り直して万全のコンディションで望んで欲しいなと、そう思っております。これからも宜しくお願い致します。

ということで・・・3月に入り、気候はというと寒暖の差が厳しい日もあって、そのような中で腰痛や体調不良により治療院にお越し頂いてきた皆様もいらっしゃいますが、どうぞ日々の健康をより良く維持して頂く為にも、横浜・多宝堂がお役に立てればと思っておりますので、3月も残り半分となりましたが、どうぞ皆様宜しくお願い致します。(by院長)