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正しいキャッチボールの考察(2)

Gyuiskasowis90gewt


野球で肩を痛めてしまうお子さん達にとても多いのが「肘を上に挙げすぎてキャッチボールをしている」ケースです。

キャッチボールでボールを投げるときに肘を高く挙げれば挙げるほど、実は「肩周辺の筋肉は疲れやすくなります」ので、そのような投球フォームを続けているお子さん達の多くが次第に「肩に痛みを感じているケース」もありますし、これはプロ野球選手の投手にも割と多かったケースではないかと私は思います。

特にポジションがピッチャーであれば、試合や練習で沢山ボールを投げますから、ピッチャーでよく肩を痛めてしまうお子さんや選手がいれば、このような点に注意してみて欲しいと思います。

またキャッチャーを守っているお子さん達の中にも、投球の際に肘を高く挙げすぎているケースがよく見られましたが、これは「肘の使い方」をより意識しすぎていて、その為に肘が高く挙がり過ぎていたケースもあるようです。

やはり理想的なのは「肘を上に挙げたときに肩関節が一番安定する位置・状態になっていること⇒ゼロポジション」で、そうすればキャッチーボールや投球で肩や肘を痛めてしまうケースは少なくなっていくでしょう。

「キャッチボールは野球の基本中の基本」になりますから、そのキャッチボールの中で良い形を身につけさせていくことが一番大切ではないでしょうか。特に小学校低学年から野球を始めさせる場合には、「投球の基本動作を正しく身につけさせてからボールを投げさせる」ことによってお子さん達の野球肩・野球肘を未然に防ぐことができるはずです。

多くのプロ野球選手達の肩の痛みを治療してきた中で、私も野球肩になってしまう原因をずっと考えてきましたが、特に高校を卒業して入ってくる新人選手達の中には「学生時代に練習で投げすぎていて肩関節周囲の筋肉(肩・腱板筋や肩甲骨を動かす筋肉)や肩の関節面自体をすでに痛めてしまっていたケース」や「野手の場合にはバッティング練習やスイング練習を沢山やりすぎて肩関節周辺の筋肉(特にアウターである三角筋や僧帽筋など)に支障が出ていて、それが原因によって投球時に肩に痛みを伴っていたケース」がありました。

これは横浜・多宝堂に肩の痛みを訴えてやってきた高校生・大学生の野手達のなかにも感じたことですが、野手の場合には「バット・スイング動作で肩関節に無理が生じていないかどうか?」という点にも、一度注意しておく必要があるでしょう。スイング練習過多やスイング動作で肩に負担が多くなっている場合には、日ごろの肩関節周辺部の筋肉疲労が原因となって「野球肩が発生していくケース」もありますから、その点にも注意しながら野球肩の原因を再確認して頂ければよいと思います。(by 院長)